毎年4~5月は
ランニング系の競技の選手が
「足が痛い」と来院するケースが増えます。
おそらく4月から練習の環境が変わり
それまで以上に足にかかる負担が
増えるためだと思われます。
そのなかでももっとも多い「シンスプリント」という
症状について当院の治療方法をご紹介します。
先日来院した陸上部の高校生のケースです。
走っていると右足のスネの内側に強い痛みがあり日常生活でも足をつくだけで痛みが出る状態。
問診·検査
高校1年生で陸上部の短距離の選手。2カ月前から練習で走っているとスネに違和感があり練習を繰り返していると痛みが強くなり、整形外科に受診し『シンスプリント』と診断された。整形外科では痛み止めの薬とシップと2週間の安静と言われた。
2週間後に走っても痛みが出る状態で改善がなく来院。
原因分析
痛みのある右足のふくらはぎの筋肉の緊張が左足に比べ強く、右足の股関節の硬さが原因であると考えられる。
右足首も左に比べ内側に回旋していることで、着地時に負担がかかっていることも原因の一つにある。
右足の偏平足も目立つ。
施術プラン
まず股関節の可動域を改善させ、右足のバランスを修正し筋肉の緊張を取っていく。
その後足首の関節の矯正で荷重時の負荷を減らしていく。
経過
施術1回目
施術後足をついた際の痛みが緩和し歩行では痛みが消失。患部に超音波治療をおこなう。
施術2~4回目
歩行では痛みが出ないが、走ると痛みは少し残る。
ふくらはぎの筋肉をゆるめる施術をおこない
足首の関節調整を入れてバランスを整える。
走った時の負荷を減らす為にキネシオテープをはる。
施術5回目
走っていての痛みが軽減し通常の練習も参加出来るようになった。今後は練習を続けながら痛みが出る前に足の疲労を軽減するための治療を定期的におこなう。
まとめ
大会が控えていたり、学校の体育祭が多い
この時期は「練習しながら治す」方針を採用しています。
シップを貼って安静にしていたり
ストレッチやアイシングをするだけでは治らないのが
この症状の特徴なのです。