『恋しくば…』晴明伝説 | 青空アロマテラピー!

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恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉


安倍晴明伝説の中で
もっとも美しいのは、
母親との別れではないだろうか?



 晴明伝説は異類婚姻譚で、
お母さんである「葛の葉」は、
白狐の変化した女性といわれる。

そのお母さんが正体がバレてしまい、
歌を残して去ってゆく。



葛という植物は、
低木を覆ってしまうほどの
旺盛な繁殖力で、拓けた林や
高速道路の脇なんかで
豪勢に茂っている。

根は葛粉の材料で、
薬としては葛根湯。
若葉は天ぷらにも出来る。

ということで、
運転しながら葛を見つけると
あー、葛粉欲しー、とか
食べたーい、とか思ってしまう。



この間、茂みの側に行く機会があって、
初めてその花を見た。

それで、
先にあげた歌を思い出して
その意味を確認出来た。




葛の花は、
たいてい葉の陰、
大きな葉に隠れるようにして咲く。


だから「裏見葛の葉」。


けして怨んでいるわけではないのだ。



寂しくなったら森に来て、
葛の葉の下(茂みの下)を探して。
そこにお母さんはいるからね。



って、言い残して去って行ったのだ。

それは知っていたんだけど、
花を見たことはなかったんだよね。


初めて見るその花は、
ふんわりとフサフサで
藤の花を逆さにしたような、
可愛らしい姿をしていた。

狐のシッポのイメージもあるんだろうな。

葛の葉はきっと
可愛らしい女性だったんじゃないかな。



花の形状以外にも、
その茎を折ると白い液が出てきて
それを母乳に例えたと聞いた記憶もある。

それは確認してこなかったけど、
秋の始まりの 印の花。

とても可愛かった。

ま、つい、その下にある葛の根っこを
どうしても狙いたくなるんだけどねw

via 光と空
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