蕁麻疹がなかなかとまらない、疲れやすい、マグネシウム不足かも知れません | 青山ヒフ科クリニック院長Dr.亀山のオフィシャルブログ

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表参道にある青山ヒフ科クリニック 院長 亀山孝一郎のブログです。

忙しい日々が継続したら蕁麻疹が出てきた。

なかなか止まらない。

抗アレルギー剤を飲んでも全然きかない。

最近疲れやすい。

そんな方はひょっとしたらマグネシウム不足かもしれません。

 

マグネシウムは体内に数百ある酵素の補酵素として大事な働きをしています。

マグネシウムが欠乏するとこれらの酵素が十分に働くことができません。

細胞の発電機であるミトコンドリアもマグネシウムが欠乏するとスムーズにATPを作れなくなり、

蛋白の合成や細胞内に必要な物質を取り込み、老廃物を排出することができなくなり疲れやすくなるのです。

上の図に示すようにマグネシウムはビタミンB群とともにミトコンドリアのクエンさん回路を円滑に動かします。

 

マグネシウムはヒスタミンが肥満細胞という真皮に存在する肥満細胞より放出されて、

蕁麻疹を起こすのを抑制します。

ヒスタミンはアトピー性皮膚炎でも痒みを引き起こします。

ハウスダストやダニに対するIgE抗体が肥満細胞に結合すると肥満細胞からヒスタミンが放出されます。

放出されたヒスタミンは肥満細胞のヒスタミン受容体に結合して、ヒスタミンの放出を停止します。

上の図に示すようにヒスタミン受容体にヒスタミンが結合するとATPがadenylate cyclase によりcAMPに分解されます。

cAMPがヒスタミンの放出を停止するのですが、細胞内のマグネシウムが欠乏すると

adenylate cyclaseが働くことができずcAMPが産生されず、ヒスタミンの放出が停止しません。

その結果蕁麻疹がなかなか治らないということになります。

またアトピー性皮膚炎で、髪の毛が皮膚に触れただけで痒くなりなかなか痒みが止まらないことがあります。

これの一因としてマグネシウム不足があります。

 

マグネシウムはミトコンドリアを活性化して皮膚を含むの代謝を上げて、

痒みを抑え、美しい皮膚を実現して、疲労を低下させます。

抗アレルギー剤や疲労回復をうたうビタミン剤などはマグネシウムなどの

ミネラルが正常に皮膚や体内に存在しているということを前提に設計されています。

マグネシウムは多忙などのストレスがあると尿と一緒に排出されてしまいます。

 

血液中のマグネシウムは正常でも皮膚組織や細胞内のマグネシウムは低下している可能性があります。

マグネシウムを多く含むのは、大豆などの穀物、魚介類、バナナなどです。

僕は毎日バナナ、鮭、豆腐、納豆は毎日食べています。