青山ヒフ科クリニック院長Dr.亀山のオフィシャルブログ

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表参道にある青山ヒフ科クリニック 院長 亀山孝一郎のブログです。

皮膚を含む体の中では常に目に見えない、生体が炎症として認識しない穏やかな炎症が起きています。

特に皮膚では代謝による炎症と紫外線による炎症の二つが同時に起こります。

代謝が盛んな若いと時は、炎症による肌トラブルは眼に見える症状として出てきません。

でも20代を過ぎて、代謝が落ちると、シミ、しわ、たるみ、毛穴の開き、赤ら顔などの症状が出現します。

 

これらの症状はすべて炎症によるものなのです。

体内でも炎症はいつも発生して、糖尿病、高血圧、動脈硬化、認知症や癌を誘発することが知られています。

皮膚では、毛穴を中心に目に見えない炎症がいつも起きています。

皮脂分泌が増加するとそれを餌とするアクネ菌が増加します。

アクネ菌が産生するキャンプファクターという毒素や、蛋白分解酵素によりアクネ菌を排除しようとする炎症が起きます。

皮脂がリパーゼという酵素によって分解されて遊離脂肪酸になると、

毛穴だけでなく、皮膚全体が赤くなります。これを脂漏性皮膚炎といいます。

 

精神的ストレスにより、サブスタンスP(SP)というイライラホルモンが皮膚の神経から分泌されます。

SPは感覚神経のSP受容体を刺激して痛みやかゆみを起こすだけでなく、

炎症性細胞である肥満細胞を刺激して、ヒスタミンや炎症を起こすサイトカインやトリプターゼ

という蛋白分解酵素を放出して、炎症を起こします。

SPは皮脂腺細胞を刺激して皮脂分泌を増加させ、ニキビや赤ら顔を悪化させるだけでなく、

痛みやかゆみを伴うニキビや赤ら顔を出現させてしまうのです。

 

痛みやかゆみは非常に不愉快な思いを起こします。

肌トラブルを鏡で確認した僕たちは、脳にも炎症を起こし、うつ状態などを引き起こしてしまうのです。

先日、鼻にニキビを生じた僕は、抗生物質を自宅で飲んでも効果がなく、

診察中にアンチアクネメソセラピーをしたら、20分で痛みがなくなり、翌日にはニキビはほぼ消失しました。

皮脂腺周囲に注射されたビタミンCやビタミンB群やグルタチオンがあっという間に炎症を抑えてしまったのです。 

痛み、かゆみなどのつらい症状を引き起こす炎症がいっそなくなってしまえば、僕らの生活は快適なものになるのに!!

そう思った方は僕だけではないと思います。

頭痛や生理痛を抑える消炎鎮痛剤も炎症を抑える薬です。

 

なんで炎症なんてやっかいなものがあるのでしょうか?

炎症は外から侵入したアクネ菌などの細菌やウィルスを一掃するために存在しています。

また紫外線などによって変性した自己組織を排除するためにも必要です。

糖化した蛋白を排除するために、RAGEという糖化蛋白をキャッチする受容体が生体内の細胞に存在します。

RAGEに結合した糖化蛋白は、糖化蛋白分解酵素により分解されますが、この時に炎症が生じます。

RAGEは血管内皮細胞や免疫細胞に存在します。

RAGEに結合した糖化蛋白を処理しようとして炎症性細胞が集まり、糖化蛋白を炎症や糖化蛋白分解酵素で一掃しようとします。

RAGEにおける炎症を低下させるためには蛋白の糖化を完全に抑える必要があります。

でも、常に体内で蛋白に糖が接している人の体では糖化を完全になくすことはできません。

 

もしRAGEがないとすると、糖化蛋白が血管内などにたくさん集まり、血管が閉塞して

体中に梗塞症状を引き起こしてしまいます。

炎症がなくなると、ニキビや赤ら顔もなくなります。

でも外から侵入した細菌やウィルスを排除できなくなり、人は感染症で死亡してしまいます。

いわゆる免疫不全状態ですね。

 

このように免疫は人が生きていくうえでなくてはならないものなのです。

精神的、肉体的ストレスも皮膚や全身に炎症を起こし、ひとはストレスを炎症を引き起こす

危険シグナルとして認識して、すとれすに対する対応を引き起こすとされています。

 

それではニキビ、赤ら顔に対して、ビタミンABCを使用して炎症を抑えてしまうことは皮膚にとって

あるいは生体にとって害にならないのでしょうか? 

アクネ菌が増加して、皮膚はアクネ菌の培養臓器になってしまう可能性があるのでは?

それについては次回説明します。

 

 

 

ゴルフで惨敗した競技会の日の朝、鼻にニキビが久々に出来ました。

亀でも木に登れることを証明しようとして失敗しました。

競技会の後、ニキビが悪化し、抗生剤を飲んでみました。

翌日、診療中ズキズキしてきました。 非常に不愉快です。

鼻は皮膚が薄く痛みを生じやすい部位なのです。

上は注射前です。

アンチアクネローションを通常の量の2倍注射しました、20分後には全く痛みが消失しました。

24時間後には赤味や腫れは大幅に低下しました。

上は注射24時間後です。 赤味はほとんど消失しています。

48時間後には全く消失しました(写真なしです)。

 

自分で言うのも変ですが、アンチアクネメソセラピーは即効性があります。

炎症性細胞が存在する皮脂腺周囲に直接注射できるので、

外用した場合の何千倍ものビタミンCやビタミンB群、そしてグルタチオンが皮膚の奥深くの病変部に届けられます。

これらの成分が痛みや炎症を引き起こす、活性酸素や蛋白分解酵素そしてヒスタミン、プロスタグランディン を抑えてしまうのです。

痛みはヒスタミンなどが神経の痛み受容体を刺激して起こるといわれています。

ニキビの炎症を抑えるには、アクネ菌を一掃することと、過剰な炎症反応を抑えることが必要です。

抗生物質を内服しても、炎症反応が低下するまでどうしてもタイムラグが生じます。

炎症反応はアクネ菌と接触した炎症細胞が活性酸素を産生して

その後サイトカインや蛋白分解酵素が起こし、場合によってはそしきが破壊されクレーターになります。

痛みはそのような危険信号を生体に知らせるために起こるのですが、

しばしば過剰となり、不愉快な刺激となります。

 

アンチアクネメソセラピーは高濃度ビタミンC誘導体、ビタミンB群、酸化したビタミンCを還元するグルタチオンを

直接炎症が起きている皮脂腺周囲に伝達して、

直ちに、炎症を抑制して、赤味を抑え、痛みや痒みを抑制します。

痛みが20分後に消失したのには驚きました。

ニキビだけでなく、おできなどの頑固な炎症にも効果が発揮できそうです。

注射後数時間で赤みが小さくなるのは大勢の患者さんや僕が経験しています。  

 

改めて、アンチアクネメソセラピーは”凄い”と思いました。

 

今日、何件か皮膚科を受診して、外用剤を処方してもらったが、ニキビがまったくよくならないという

初診の方が来院されました。

ビタミン剤を処方しますと申し上げたら、

ビタミン剤を処方されたのは初めてです、とても不安ですと患者さんは答えました。

今までの皮膚科では外用剤のみ処方されていたので、内服にとても不安があるとのことでした。

 

僕は、ビタミンの内服が、皮膚の代謝を上げることに必要であること、

特にビタミンABCはアセチルコリンというリラックスした時に皮膚の血流を上げる神経伝達物質の

合成や分泌に必要であることを説明しました。

またビタミンCやB群は表皮細胞の増殖を盛んにして、皮膚のバリア機能を上げながら、皮脂分泌を

抑える作用があることを説明しました。

血液中のビタミンのレベルが低いと、せっかくビタミンABCを外用しても、血流で移動して

脳や心臓などの命の維持に関与する臓器に移動してしまい、

せっかくの外用効果が激減することを説明しました。

 

またビタミン剤は体内で合成できないけれども、健全な代謝に必要であり、抗生物質や解熱剤のように

薬疹などの副作用を起こす心配がないことを説明して、納得いただいてビタミン剤を飲むことに同意していただけました。

ここ数十年、ビタミン剤を摂取することが非常に大切であるとネットや雑誌などで啓蒙されてきました。

皮膚科を受診するような方は美意識が高く、すべての方がビタミン剤の摂取は必要と理解されていました。

しかしそうではない方もいます。

 

仕事や勉学,あるいはストレスで肌が乾燥する、ニキビができる、目が疲れる、肩が凝るというような方で

ビタミン剤を摂取していない方はぜひビタミンを摂取してください。

肌の調子がよくなるだけでなく、日々の疲労感もずっと改善されるはずです。

ビタミンはストレスで皮膚や脳を含む全身で炎症を起こすのを抑える作用があるです