尋常性毛瘡（カミソリ負け）に注意

この患者様は数週間前から、

首に赤いブツブツが出来て治らないと来院されました。

首の側面の濃いひげの中に、

毛穴に一致した赤いブツブツがあります。

これを医学的には尋常性毛瘡（じんじょうせいもうそう）といいます。

俗にいうカミソリ負けです。

このような症状は、ヒゲ剃りによりできた非常に小さな傷に細菌が侵入し、

炎症を起こしたり、化膿して起こります。

肌がなめらかな状態では起こりにくいのですが、

乾燥肌の方や

体調を崩して肌荒れを起こしている場合にも生じます。

この方は、最近仕事が忙しく、

睡眠時間も減っているそうです。

一生懸命仕事をしている間、

心臓からでた血液は

眼、脳、筋肉などの働く臓器にいってしまい、

肌には行き届かなくなります。

その結果、

肌のバリア機能が低下し、カミソリに負けてしまうわけです。

睡眠不足も免疫能を低下させ、

細菌を退治できなくしてしまいます。

切れ味の落ちた古いカミソリや、

逆剃りもカミソリ負けの原因になります。

予防するには、十分肌を蒸しタオルであたためて
肌も毛も柔らかくしてから、

シェイビングフォームを用いて、

カミソリと肌の摩擦を軽減して、

新鮮なカミソリで順剃りをすることです。

シェイビングのあとは、

アフターシェイビングローンをしっかりつけましょう。

つっぱるようなら、美容液、乳液などで、しっかり油分、水分も補給しましょう。

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