毎年行われている8020運動からくる良い歯のコンクール。

今年も朝霞市で開催されました。



毎回驚くのは、80歳以上の方々しかいないのに、杖、歩行器、車椅子を利用せず、しかも単独で来場すること!

ご家族に連れて来てもらいました、という方は一人いるかいないか。

まさに、健康の塊のような方々です。


受け答えもハキハキされており、しかも食べることに不自由されておられない。

皆さん、素晴らしいとしか言いようがありません。

日本の高度経済成長を牽引してきた人たちは、高齢となっても最前線で健康を体現しておりました。


その一方で、介護を必要としている方々も増加中。
今年に入ってから、介護認定審査会議に上がる件数が増えました。
予定回数ではまかないきれなくなり、臨時会議が入るようになりました。

歯科訪問診療を行っていても、介護施設は定員割れすることはなく、空きが出たらすぐに入るを繰り返しています。
そして、逆に職員不足は慢性化。
食事と排泄のお世話だけでも大変ですから、口腔ケアは後回し。
お陰で、我々が診察する時点では口の中は荒れ地の荒野。
食事をするための大事な歯が逆に肺炎の感染源となる細菌の温床となっています。

残骸となる歯牙になる前に、抜歯しておけばと悔やまれます。
歯牙保存に苦戦している立場なのに、推奨せざるを得ない。

健康ってまさに財産です。