9月20日はアンチエイジングフード協会の定期講演会 第4回フードアカデミーで順天堂大学大学院 加齢制御学教室 白澤卓司 教授のお話をみっちり拝聴して勉強させていただきました。
とても濃い内容でしたので、すべてをご紹介することはできませんが、要約を書き起こしておきましょう。
皆様の食に対する考え方が大きく変わることでしょう。
なお、下記の内容はあくまで筆者がメモしたことを書き起こししたものですので、白澤先生のお言葉そのままではありませんし、意図や事実関係をを間違って解釈している場合もあります。文責はあくまで筆者にありますので、その点を誤解なさなぬようお願い申し上げます。
一見世の中にはたくさんの食糧があふれ、食品の選択肢が多いように見えるが、実は加工食品ばかりで食べ物の多様性は失われています。
旧石器時代の人と現代人は遺伝子が変わらないのに、現代人に高度肥満が多いのはなぜでしょう。
また南米の山岳民族の例を見ると、都市生活者は高度肥満になり、山に残った人には肥満は見られません。遺伝的には同じなのに生活習慣が異なるので体型が異なってしまったことがわかります。
アメリカ糖尿病学会の推薦食は炭水化物60‐70%、15-30%タンパク質、15‐20%脂肪であり、これをWHOも推薦しました。それなのに2型糖尿病は1994年から3倍に増えました。WHOの方針が間違っていたからではないでしょうか。
極端な肥満が現れ始めたのは1990年代からで、2000年以降はどこにでもみられるようになりました。これはたくさん量を食べるからこのようになったのではなく、特殊なものを全員が食べているからと考えられます。
その原因が小麦です。小麦は品種改良がなされて矮小化し、グルテンの含有量が多くなりました。グルテンはタンパク質ですが、その中でアミノ酸に分解されないエクソルフィンというペプチドが吸収されると、脳内のオピオイドレセプターに結合して、痛みをブロックしてストレスが軽減されます。これは麻薬様作用なので、食べられないと禁断症状が出て、さらに食べる量が増えていきます。
同じような症状は、10%果糖ブドウ糖液をネズミに飲ませた実験でも起こることが報告されています。
このように小麦やブドウ糖といった日常食に麻薬性が潜んでいるのです。
つづく