『シンデレラ』 | MamMa Mi〜A ♡アナウンサー 青柳万美のBlog  

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映画、舞台、そして人と食!
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ディズニーによる長編アニメーションの金字塔がついに実写版に!
『シンデレラ』いよいよ明日から公開となりますね。
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ドレスもガラスの靴もとても美しいデザインでしたキラキラ

監督はケネス・ブラナー。
私は彼の『ハムレット』や『恋の骨折り損』の演出の仕方が好きだったので、ヨーロッパを舞台に宮廷も登場するという『シンデレラ』の世界をどうスクリーンに作り出し魅了しくれるのだろうとワクワクしながらマスコミ試写に出かけました音符

シンデレラをオーディションで射止めたのはリリー・ジェームズ。
イギリスでも話題となっているドラマ『ダウントン・アビー』に登場する令嬢ローズ役で広く知られる存在になりました。
因に意地悪な姉の一人ドリゼラを演じているソフィー・マクシェラも『ダウントン・アビー』に第1シーズンからキッチンメイドのデイジーとして出演しています。
この立場逆転共演は『ダウントン~』を見ている人により楽しめるところです。

そして、王子を演じるリチャード・マッデンは大作映画としてはこれが最初のキャリアと言えるでしょう。
今回の映画では王子はハンサムなだけでなく内面も魅力的な男性として登場します。

”エラ”という勇気と優しさを備えた美しい少女を”灰塗れのエラ=シンデレラ”へと突き落とす継母を演じるのはケイト・ブランシェット。
クールな美しさと繊細な演技で、継母が登場するとそこに目が奪われます。
さすがの貫禄!
継母の女性としてのキャラクターが感じられ「なぜエラをいじめるのか」という説得力を物語に与えています。

ディズニーのシンデレラと言えば、フェアリー・ゴッドマザーの登場、魔法で完成するカボチャの馬車やネズミの馬たち、そしてドレスetc...とファンタジックなシーンが有名ですが、映画でも、魔法のシーンは本当に美しく楽しく描かれます。
フェアリー・ゴッドマザーはヘレナ・ボナム=カーター。適任ですね。彼女のチャーミングな顔をスクリーンで見たのは久しぶりのような気がします。
エンドロールでは彼女の歌う「ビビディ・バビディ・ブー」が楽しめるのも嬉しいところ

アニメーションの「シンデレラ」そのものではありませんが、シャルル・ペロー版とグリム版とをそれぞれのエッセンスを取り入れたヨーロッパの『シンデレラ』が、現代の感覚も取り入れて仕上げられています。

お城はまるでベルサイユ宮殿のような外観。
でも、フランスは旅に行く先のようなので、舞台はドイツでしょうか。
王子が剣の稽古をするシーンはさすがケネス・ブラナーで、こなれたカッコいい取り方でしたし、舞踏会で踊る絵から抜け出たようなカップルの姿がスクリーンで映し出される時、音楽とともに衣擦れも音で表現されているのには「おおっ」と感じました。
そして王子とシンデレラが会場を抜け出して訪れた「秘密の花園」にはブランコ......なんだかロココ美術の巨匠フラゴナールの絵を思い描いてしまいましたむふ
遠景の描き方はヨーロッパの伝統的な絵画の様式に乗っ取っていましたね。

さて、全編に渡ってキーワードとなるのは「勇気と優しさ」です。
母が遺言のように残す言葉であり、シンデレラの人生の指針となる言葉です。
そして彼女が酷い扱いにもめげずに家にとどまっているのはそこが愛する両親との思い出の場所であり、父が最後に残した「家を守ってほしい」という言葉があったから。
そんなシンデレラの心が砕け、生き方を見失いそうなときに登場するのが彼女の守り人であるフェアリー・ゴッドマザーで、彼女がシンデレラに与えるのは" 王子様とのハッピーエンド "ではなくて「希望」なのでした。
また、病に侵された父国王を尊敬する王子が、王国をどう収めるか、国土を守るためにどうするかを語るシーンも、(もちろんシンデレラの言葉の影響があるとはいえ)意味深く描かれています。
大切なものを守るために必要な力とはなんなのか— 。
最近のディズニー作品で描かれ続けているテーマが今作でもしっかりと織り込まれていますよ。

大人には是非字幕で楽しんでほしい、のですが、高畑充希さん(シンデレラ)と城田 優さん(王子)の演技も素敵なので!
しかもエンドロールに男女のデュエットで『夢はひそかに』が流れるのは世界でも日本だけ、とのことです。
是非、字幕でも吹き替えでも、シンデレラの世界を堪能して下さいね。

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『 シンデレラ 』
4月25日~ 全国公開
公式HPはこちら