今回の新作は今までのアプローチとは違う方法でフォス氏がナタリー・フェストエア氏に調香を依頼した。
どう違うかって?今まではビジュアル素材を調香師に託していたが、パピリオは蝶が卵→芋虫→蛹→成虫へと完全変態する事からイメージを膨らませプレゼンしたのだそうだ。
「情報過多な時代だから他人と比較したり羨んだりして自分を見失う事もあるが、変わりゆく姿をありのままに受け入れて生を全うする蝶のように、ありのままの自分を愛し抱きしめ人生を歩んで欲しいと伝えたい」
その思いを受け取ったナタリー氏は強い感銘を受け涙をこぼしたそうだ。
そしてナタリー氏は、あらゆる要素を一切引き算しないで香りを組み立て上げたのだと言う。男も女も花も果実も樹も甘みも苦さも全部を美しく調和させ極彩色の香りにした、と。
そうやって情熱や強いメッセージを込めたパピリオはノートを見る限り、ホワイトフローラルとパウダリックなフローラルブーケから樹脂の効いたウッディに着地するのかと思いきや、万華鏡や猫の目の様にクルクルと表情を変え、ある時は可愛らしいフルーティ、ある時はレザーの渋み、と花から花へフワフワと軽やかに舞う蝶のごとくつかみどころがない旋律を奏でる。
そうして舞うのに疲れた蝶は仄甘いムスクやバニラに包まれ眠りにつく。
この香り、蝶というだけあってピュアディスタンス史上で最軽量の軽やかさ。メッセージの強さとの対比に驚く。
7吹きをデコルテにしてもすぐに馴染んでくれる。短命という訳では無いがより持続を求めるならインナー等の布に吹くのがお勧め。
17.5mlはアッという間に使い切ってしまうだろうから、60mlを買って気兼ねなく浴びてほしい。
トップ:ベルガモットオイル
ミドル:マグノリアオイル、ネロリオイル、キャロットオイル、オリス、スズラン、へディオンHC、ヘリオトロープ
ベース:シダーウッド、ベチバーオイル、アミリスオイル、インテンスウッドアンブロキサン、オポポナックスレジノイド、ベンゾインレジノイド、バニラ、ピーチ、レザーアンブレット、カシミア、ムセノン
賦香率:25 %
調香師:ナタリー・フェストエア
