Let's become a family! 82 | ギイタクと時々クロネコ

ギイタクと時々クロネコ

大好きなギイタクを勝手に妄想しています。
話は全て、原作設定とは関係のないパラレルです。
お気を召さない方はご遠慮ください。

「島岡、オレ、幸せすぎて怖いよ」

「急になんですか?」

「毎日、幸せのMAXを更新してるんだ」

「はぁ・・・」

「託生と想いが通じ合って恋人になれた時、これ以上の幸せはないと思った」

「そうでしょうね。あの時の義一さんの浮かれようといったら・・・」

「でもさぁ、その後しばらくプラトニックな関係が続いて・・・、結構辛かったんだよな。託生と同じ部屋で寝起きしてて、手を出せないなんて、よく2か月も我慢したよ。我ながら感心する」

「・・・でしょうね」

「それで、託生がオレに全てを委ねてくれた時は、ああ、これが幸せの上限なのかなぁって、本気で思ったんだよ」

「・・・・・・」

「一年間、託生と同室で過ごして、何をするにもいつも一緒で、日に日に愛おしさが募るんだよなぁ。高校2年の一年間って、オレの人生の中で一番輝いていた時だと思ったこともあったが、そうじゃなかった。今が一番なんだ。しかも今っていうのは毎日そう思うんだぜ。だから、幸せに上限はないんだよ。・・・あっ、島岡、知ってるか?愛情にも上限はないんだぜ」

「・・・義一さん、力説されているところ申し訳ございませんが、仕事をしてもらえませんか?」

眉一つ動かさず、能面の様な顔でちらりとこちらを見ただけで、すぐにノートパソコンに視線を戻す。

独身仕事人間のこの男に、家族を持つ素晴らしさを教えてやろうと思ったのに・・・。

「分かったよ。ああ、そうだ、今日早く帰ってもいいか?」

「ですから、毎日申し上げておりますが、仕事が終わり次第、帰って頂いて結構ですよ」

「あのなぁ、これ全部終わらせたら、夜中になるだろうが!託生は葵生を産んだばかりで大変なんだ。少しでも育児を手伝いたいと思う夫の気持ちが分からないのか!」

「そう言って、毎日早く帰る義一さんの残った仕事を片づける、私の気持ちが分かりますか?」

「・・・・・・」

「そうそう。日本には、亭主元気で留守が良い、という言葉があるそうですよ」

「なんだよ、それ?」

「夫は外でバリバリ働いて、なるべく家にいない方が、妻は都合がいいという意味です」

「はぁ!?家にいない方がいいだと!!託生がそんな風に思うわけないだろう!」

「託生さんがそう思っているかはわかりませんが、日本の主婦は大抵この言葉に共感するらしいですよ」

 

なんだと!?

これは確かめる為にも、今日も早く帰らないとな。

 

 

 

 

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 

専業主婦なら、共感するんだろうなぁ。

 

お義母さんは、お義父さんが定年退職して、再就職するまでの期間ずっと家にいて、鬱っぽくなってたけど・・・。

お父さんが家にいることが、こんなに苦痛だと思わなかった、ってこぼしてた(・_・;)

 

今は共働きの家庭が多いだろうし、どうなんだろうなぁ。

 

私は、さっさと帰って来て、家事に育児を手伝ってよ!

って思います(*^o^*)