三洲の言うサービス・・・、三洲は真行寺にどんなことをしているのか、知りたくてうずうずしていたぼくにチャンス到来。
三洲の携帯に母親から電話が入り、三洲はちょっと外す、と部屋を出て行った。
その隙にと、ぼくは真行寺に真偽を確かめるべく近寄った。
「ねぇねぇ、真行寺くん」
「葉山さん、もう話終わったんですか?あれ、新さんは?」
「今家から電話がきて、廊下で話してるみたいだよ」
「望未ちゃん、めっちゃ可愛いですね。ミニチュアの葉山さん。崎先輩も可愛くて仕方ないだろうなぁ」
うっすらと額に汗を浮かべている真行寺に飲み物を勧めて、望未には赤ちゃん用のおせんべいを。
子供と遊ぶのって、想像以上に体力使うよね。
「真行寺くんに、ちょっと聞きたいことがあるんだけど・・・」
「なんすか?」
「三洲くんて、二人きりになったら、甘えてきたりする?」
「へ?・・・葉山さん、新さんがそんなことすると思います?」
「・・・想像できないけど。でも、たまにそういうことがあったりしないの?」
「ないっす」
即答なんだ。
全然参考にならないな。
「あ~、でも、世間一般的に見たら、甘えてるように見えないんですけど、俺には分かる、みたいな微妙な感じの時は、ごくたま~にあったりするんですけどね」
その時の三洲の姿を思い出しているのか、にやけた顔がだらしない。
「どんな風になるの?」
「・・・葉山さん、そんなこと話したのが新さんにばれたら、俺殺されます」
「だよね」
やっぱり参考にならないな。
コーヒーを淹れ直そうかと立ち上がりかけたぼくの腕を、真行寺が慌てて掴む。
「ちょっと葉山さん、そこは引かないでもっと突っ込んでくださいよ」
「ええ?」
「新さんの可愛い姿を自慢したいって気持ちもあるんですよ」
結局は、教えてくれるってことだろうか?
「こんなこと、葉山さんにしか話せないじゃないですか?」
とっても楽しそうな真行寺。
つまり、言いたいってことね。
「じゃあ、その可愛い三洲くんの話を聞かせてよ」
「誰にも言っちゃダメですよ・・・」
「うんうん」
ここにはおやつに夢中な望未しかいないけど、話の内容が三洲のことなだけに、なんとなく顔を寄せ合ってしまう。
「誰が、可愛いって?」
後ろからブリザードが吹いているような冷気と、低い声。
振り返ると、冷笑を浮かべた三洲が立っていた。
「あ、あ、新さん、な、なんでもないっす。望未ちゃんが可愛いって話です!」
「真行寺、余計なこと言ってないだろうな?葉山も、旦那の喜びそうなことくらい、自分で考えろ」
「「はい!」」
どうやら、ぼくの行動は三洲くんに読まれていたみたいだ。
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じゃれ合う託生と真行寺。
完全版の影響でしょうか・・・。