藤浪にしたたる雨を受くるとき薄紫の指にうつらん



不夜城と名付けらるる花ひらききるその影黒く千重に豊かに



傘の内に白き牡丹の浮かびたりこがねの蕊をゆたに包みて



シャクナゲに手をのぶる人花房の真紅きかたちを触れずに辿る