中咽頭がんになってしまった事が判明してから2週間経過したあたりで

 

 

 

セカンドオピニオン

 

ダビンチによる

 

 

経口的ロボット支援手術(TORS)」の

 

 

話を聞きにいきました。

 

 

自宅からは車で1時間程掛かりますが、自分の命と将来が掛かっています。

 

 

車で1時間であろうと飛行機で2時間であろうと、

 

ここは妥協することなく病院と治療方探しに励まなければ!

 

 

 

 

病院到着

 

対応して頂いたのはベテラン感漂う医師で、とても落ち着いた感じ。

 

こちらの状態は紹介状とCT、MRI、PETの画像で

 

ある程度は分かったようですが、まずは診察。

 

ファイバーによる診察後、手袋をして原発巣(扁桃の奥)を触診。

 

あ、ありますねー。と言われたけど、それだけ。

 

リンパ節の腫れも触診し、画像を見ながら何かを感じてるご様子。

 

 

 

一通りの診察を終え、

 

医師:「紹介状に書かれている通り、T1M1と判断します」

 

 

私:「どうでしょう、ダビンチ手術はできそうでしょうか」

 

 

医師:大丈夫と思います。

この状態で、このサイズならできますよ

 

 

 

 

 

 

 

私:本当ですか!!!!!ニコニコ

お願いします!!!!!

 

 

 

 

医師:分りました。
では、この手術を受けることは
決定でよろしいですか?

 

 

 

私:はい、

よろしくお願いします!!

 

 

 

 

 

こうして、あっけない程簡単に、

 

ダビンチ手術を受けることが決まりました!

 

 

 

 

 

ここで改めて経口的ロボット支援手術の説明を。

 

経口的ロボット支援手術について

手術支援ロボットは20世紀末に最初の機種が開発、導入され、以来米国を中心に改良が続けられてきました。ロボット技術の進歩や、保険が適用される疾患が増えていることにより、国内でも年を追うごとに活用領域が広がっています。ロボットは国内外の複数の医療機器メーカーが開発しており、さまざまなモデルがありますが、医療現場で最も使われているのが米国のインテュイティブサージカル社が開発した「ダビンチサージカルシステム」、通称「ダビンチ」です。

 

従来、頭頸部がんのうち、咽頭や喉頭に生じたがんには、口から内視鏡を挿入して手術が行われてきました。現在はこれに加え、ダビンチを用いた手術が実施されています。患者さんの口からはさみのような形をした鉗子(かんし)やカメラを入れて、がんにアプローチするのは従来の内視鏡手術と同じですが、ダビンチはそれらがロボットのアームに接続されており、術者の医師は離れた場所にある操作台から遠隔でそのアームを操作します。

 

 

経口的ロボット支援手術のメリット
一般的に内視鏡手術全般は通常の切開を伴う手術と比較して、臓器のさまざまな機能を温存しやすいという特徴があります。複雑かつ重要な機能が多い頭頸部において、これは非常に大きなメリットで、口の中から内視鏡を入れて行う手術であれば嚥下(飲み込み)や発声などの機能をできるだけ残しつつ、がんを切除できます。

加えて手術ロボットは人の手の機能的限界以上の動きができます。手や指の関節の可動域を超える動きができるほか、手ぶれを起こすこともありません。つかむ、引っ張るなど比較的シンプルな、直線的な動きに限定される従来の手で操作する内視鏡と比べても、より自由度の高い3次元的な動きが可能です。これによって、狭い部位での細かい作業を安全に行うことができます。これも小さく複雑な臓器が多い頭頸部に適している点です。正確にがんを切除できれば、味覚機能、唾液分泌機能が損なうおそれがある放射線治療を回避できる可能性も上がります。

また切除範囲を小さくすることは入院期間の短縮につながります。放射線治療、抗がん剤治療の場合、入院期間は数カ月に及ぶこともあり、体力的な負荷も高くなります。ロボット支援手術の場合、早い人ならば1週間で退院できるケースもあり、体力的に厳しい高齢者に向いている手術といえます。

 

出典:一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HP

 

 

 

 

何度か引用しましたが、東京医大のHPに以下の表があります。

 

 

これによると、出血が少なく、

 

治療後の痛みは軽く、

 

入院期間は短く、

 

嚥下、発生昨日の障害リスクは低く、

 

長期胃ろうリスクは少ないとあります。

 

これだけでは内視鏡手術と同じになりますが、

 

大きな違いは、

 

ダビンチ手術は手ブレが無いことです。

 

 

 

実際にダビンチ手術を受けた私は、入院期間中、毎日多くの

 

耳鼻咽喉科・頭頸部外科の医師と会話する機会があり、

 

私のダビンチ手術で助手を務めてくださった医師(頭頚部がん専門医)が

 

こう教えてくださいました。

 

 

「内視鏡手術とダビンチ手術で最大の違いは手ブレです。

 

 

内視鏡手術がUFOキャッチャーとしたら、

 

 

ダビンチ手術は、

 

自分の手でぬいぐるみを掴む

 

 

ようなモノです。」

 

 

ええええええ??????

 

自分の手でUFOキャッチャーって!

 

それ、反則でしょ!?www

 

まるで夢のようなお話。

 

 

それ程に精度が高いので、ミスも少なく細かな切除や縫合が

 

できるのだと理解しました。

 

 

 

 

 

 

そして、

 

セカンドオピニオンで無事にダビンチ手術を受けられることが決まりましたが、

 

 

首のリンパ節に転移した病変も忘れることはできません。

 

 

 

まずはこいつを「頸部郭清」という手術で切除し、病理検査の結果、

 

「節外浸潤」と呼ばれる進行度合いに達していない場合のみ

 

 

ダビンチ手術に進むことができます。

 

 

低侵襲なダビンチ手術は、放射線治療を回避する事が、

 

 

大きな目的の一つです。

 

 

 

リンパ節に転移した病変に「節外浸潤」があると、その部分は頸部郭清術で

 

リンパ節を切除しても再発リスクが高く放射線治療が必要になり、

 

ダビンチ手術の大きな目的である「放射線治療回避」が叶わないことから、ダビンチ手術は適用されません。

 

 

また、リンパ節転移が4つ以上ある場合も放射線治療を避けるべきではない

 

ことから、ダビンチ手術の適用とはならないようです。

 

 

まずはリンパ節の摘出手術「頸部郭清術」をうけ、

 

その後の病理検査結果を待たなければなりません。

 

う~ん、やはり、簡単ではありません!

 

 

 

 

 

続く