リンパ節の生検から一週間後、顔面神経麻痺の治療中なので診察でいつもの病院へ。
病院へ行く途中、天気も良く、「診察終わったら何食べに行こうかな」なんて気楽なことを考えていました。
まさか自分が癌を患っていること、この数十分後にがん告知を受け、
メンタルが破壊的に落ちてしまうことなど知る由もありません。
生検の事は分かっていましたが、夫婦で呑気に
「ただの脂肪種でしたとか言われるかもね」なんてお喋りしていました。
病院到着
自動受付機で受付を済ませ、耳鼻咽喉科・頭頸部外科へ。
窓口で書類を渡し、ご挨拶。いつも通り事務的。
看護師さんが出てきてくれて、一言二言、言葉を交わしたそうですが、私は覚えていません。
本当に他愛もない会話で、会話の内容を素通りしています。
ただ、妻はこの時に少し違和感を感じたそうで、
今までは妻が一緒に来ていることなど眼中外だった看護師さんなのに、
この日だけはわざわざ、
「あ、今日は奥様もご一緒ですね。では後で一緒に診察室へ入って下さい」的に
声を掛けられたようです。
今までは無かったので、なぜ?と思ったようですが、まさかこの後がん告知を
受けるとは、この時ですら夫婦揃って想像もしていませんでした。
その後、私はいつも通り幾つかの聴力検査をして再び廊下の待合場所へ。
そして、大して待つことも無く、数分だったか15分程度かの待ち時間で診察室へ案内して頂きます。
担当はいつものS医師。
ご挨拶して椅子に座るとすぐに、
S医師「こないだの検査結果が、あまり良く無いんですよ」
私「はー」←とても落ち着いて返事した事は覚えていますが、内心は「え?」でした。
S医師「悪性の腫瘍なんです」
私「はい」
妻はどうやら狼狽える寸前で「え?え?え?」
看護師さんが横から「癌なんです」
私たちの心「えええええ?????」
そこから後は、夫婦してよく覚えていません。
あまりの衝撃に頭の理解が全く付いて行かず、何が起きているのか分からない状態でした。
幸い?狼狽えたり倒れたりはしませんでしたが、生きて来たなかで最大級の衝撃だった事は間違いありません。
続きは次回に。
はー、思い出しても辛くなる