今回も実に酷い天候に泣かされて、散々な結果に終わった新島遠征。
ルアーの部は、結局イサキ以外不発に終わってしまいました。
ちなみに、私が帰った後の昨日・今日あたりはヒラスズキが爆釣しているようです。私が行く勇気のなかった例の「聖地」のようですね。
酷い目にあったばかりでも、こういうのを見るとすぐにでもまた行きたくなるんですよねえ…次は聖地に…
さて、今回のターゲットはルアー釣りの御三家やアオリだけではありません。
この時期の伊豆諸島と言えば、フカセ釣りでグレを狙わない訳にはいきません。どうせ日中はルアー釣りはなかなか厳しいですから、どうせならグレ釣りがしたいです。
伊豆諸島のグレ釣りというと大島や八丈島なんかが有名ですが、もちろん新島も魚影はすこぶる濃いようです。
過去に行った際は、日中のお遊びで港から中型の尾長が結構釣れたし、沖磯に乗った友人は40~50の尾長や口太をクーラー一杯釣ってきました。
今回も、日中遊ぶのに、また凪の日があれば沖磯に乗ってデカイ尾長やパンパンに太った口太とやろうと、3号の道糸に巻き替えフカセの道具もしっかり準備していたのでした。
しかしながら、この強風では逃げ場のない沖磯どころではなく、もちろん渡船も出ないでしょうから、沖磯でデカ尾長爆釣の夢は崩れ去りました…
まあ、持って来たからには風裏でも捜してやってみよう…と思いましたが、期間前半は風向きでやる場所すらありませんでした。(唯一出来そうな場所は工事中)

風裏でこんな感じですから…暴風・波浪警報が出ました。
やることが無く、行きに買った3DSの「時のオカリナ」を島で半分以上クリアしてしまいました(苦笑)
で、期間後半になり風が西風に変わり、相変わらず立っていられない程の爆風が吹きますが、風裏の釣り場が増えました。

とりあえず、「奥の磯」という地磯に行ってみます。このゴロタを歩いた先です。本命の場所は波をかぶっているので手前でやります。
奥の磯…名前だけで釣れなさそうな瀬で、水深が2ヒロも無いような場所ですが、地元では有名な磯でデカイグレも出る場所なんだそうです。本土の感覚で言うと、秋アオリやメバルでも釣るような場所でとてもグレが釣れるなんて信じられないのですが…
ところがやってみると、25~30㎝と小さいながら尾長が普通に喰ってきます。
釣れないと思っていたのでキープ用の道具すら持ってきておらず、オールリリースしていましたが、「先に大阪に帰った連中に送ってやろう」と思い立ち、いくらかキープすることにします。
ついでに、波と風を喰らい釣りが辛いここからポイント移動…

ここでも尾長は入れ食いです!
小さいのは手のひらのコッパ、大体35㎝くらいまで混じります。
30㎝前後といえど尾長の引きはそれなりに楽しいもの。本土ではなかなかできない入れ食いです。
写真では穏やかに見えますが、とにかく凄い追い風が吹いています。
風が強い時には竿を上げることすら出来ず、海に落ちないようにしゃがんで踏ん張って耐えながら釣ります。
バッカンは足で押え、タモは飛ばされないように背中に背負ったまま…なかなか過酷なグレ釣りです…
しばらくこのサイズの尾長を釣っていると、一回り大きいのが出ました。

40㎝級の口太です。パンパンに太って美味そうです。
35㎝くらいの尾長とあまり引きが変わらなかったので抜き上げようと思ったら、重くて抜けないのでタモを入れるとブトでした。
この日ブトは初めて喰ってきたのですが、良型だったので、美味しそうなブトを狙おう…
デカイ尾長一発が来た時のために3号のハリスに剣華グレ7号を結んでいたのですが、ハリスと針を変えて口太狙いに変えます…
で、こんな時に来ちゃう。合わせた瞬間ブチっ!尾長でしょう。
この日は風が強すぎて完全沈め釣りでやっていたので、口太用の針では尾長に飲まれてしまうのです…
まあ、そんな感じで夕方までグレ釣りを楽しみました。

キャンプ場に持ち帰った釣果。
口太は41㎝ほどですね。40オーバーのブトなんて和歌山では沖磯でも数回行って1枚出るくらいですが、こんなのが地方かた釣れるのは離島クオリティです。
下の方に居るサイズまでの尾長なら、この日50枚くらいは釣りました。
ハッキリ言って、私の人生で一番のグレ爆釣です。
沖磯や表の地磯に乗れていたら、一体どれだけ釣れたのでしょう…行きたかった…
翌日、味を占めて朝マヅメのヒラスズキ狙いがスカった後、すぐに新島マリンで沖アミと粉を買ってグレ釣りに出発です。
この日は風裏の港から釣ります。
風もちょっとマシ(コマセの入ったバッカンが飛ばされないレベル)になったので釣りもしやすいです。
まず、尾長を狙って、ウキを浮かせて港の先端角から沖に向う潮に流してみます。

昨日ほどではないにしろ、25~30チョイの尾長はコンスタントに当たってきます。さて、一発デカイのが出ないかな…
この日は民宿治五平のマスター(TVや雑誌でおなじみの新島の釣り情報の発信源)も餌釣りにやってきて、並んで竿を出させてもらいました。
尾長がイマイチ喰わなくなったので、釣り座をテトラに移し、テトラ際に着いた魚を狙います。このテトラ際でデカイ口太が喰うとのアドバイスを釣り具屋のおっちゃんにもらっていたのですが、底が見えるような浅い港のテトラに、やはり本土感覚では釣れる気があまりしません…
ところが、釣り座を移して一発目に掛けた魚にテトラにグイグイと入られバッチン!!40㎝級の引きです…
すぐにハリスを上げて本気で狙います。
何枚かコッパを釣った後、良いアタリが来て、テトラに突っ込む魚を引き出します!
また40㎝のブトが来ました!!
その後、38㎝ほどのサイズも追加。
40クラスのブト2枚に、尾長も20枚ほど釣り、この日も大漁でした。
この日は、サーフをチェックするために早々に切り上げましたが、夕方治五平マスターは43㎝ほどの良型ブトとイサキを上げていました。
グレはキャンプ場で刺身や塩焼きにして一杯…
で、最終日。
この日も、前日目星をつけた場所で朝マヅメ勝負するもあえなく撃沈し、グレ釣りに向います。
この状況では、グレ釣りが一番堅く、本土ではなかなか出来ない良い釣りが出来ているので、最終日もグレ釣りをすることにしました。
この日も風が強いので横着して、港で車のトランクから釣りますが、前日までと打って変わって何も喰いません…
車を離れ潮が当たっているポイントに移動…また爆風をもろに食らいながら、タモを背負って踏ん張りながら釣ります。
テトラ際を流すと、すぐに喰ってきました。
口太。今まで、ブトは喰ってくれば40㎝前後だったので、このサイズのブトは今回初めてです。
ブトのポイントのようでブトが良いペースで釣れます。
この時期はブトの方が太って美味しいそうです。
45㎝級が釣りたいな…と口太のサイズアップを狙い釣り続けると、バッチーンとアタリ!
テトラに突っ走る魚は40㎝前後の引きではありません!
ハリス3号を信じて糸を出さずにテトラから引き出します…
しばしの格闘の末水中に見えた魚はデカイ!
しかし…浮かせてガッカリ…
45オーバーのキツ(イスズミ)でした~!
残念!!
でも、楽しませてくれたので良しとしましょう。
ちなみに今遠征の最大魚がこのキツ…
この日も、治五平のマスターと並んで釣らせてもらいました。
新島ファンには貴重(?)な、カモメを釣る治五平マスターの1ショット(笑)
氏は沖の潮を流し、アタリは散発だったようですが40弱の尾長を2枚上げており、夕方場所を譲っていただきデカイ尾長が出るかもと期待しましたが、残念ながら35㎝ほどの尾長とサバしか喰ってきませんでした。
この日は口太の数釣りが楽しめました。
ちなみにグレや夜ルアーで釣ったイサキ、アオリ等は大阪に直送し、帰阪後ご相伴にあずかりました。
イサキや尾長もまずまずですが、やっぱりデカイ口太が脂が乗って一番美味かったですね~。
ということで、餌釣りの部は、風裏の港や地磯からの釣りになったものの、そんな場所でも40㎝クラスも複数枚出て楽しめました。グレは計100枚くらい釣れました。フカセに関しては良い釣りが出来たと思います。
本当、沖磯に乗ったらどれだけ釣れたのでしょう。50オーバーも夢ではないでしょう。こちらも「聖地」同様次回のチャンスに期待…
今回の最終釣果は…
・ジャンボイサキ 37~41㎝ 12本
・尾長 ~36㎝ 70枚以上
・口太 ~41㎝ 20枚くらい
・アオリ トンカツ~500g 3杯
・ソゲ
・イスズミ
・サバ 40㎝前後 20本くらい
以上…
こんな散々な状況でも、どこかでやさしい新島。帰ってまた皆さんが釣ってる情報を見てると、すぐにでも行きたくなってしまいます。
驚異的な釣果の他に、島の雰囲気や島民の人柄の良さも相まってのことです。
新島…良い島です。
治五平のDさん、新島マリンのおっちゃん、島民の皆さん、前半一緒に頑張ってくれた仲間の皆さん…どうもありがとうございました。