オーストラリア・マーレイコッド遠征記 Part.1 | A Headbanger's Fishing Life

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島根県西部を中心とした釣行記等。
Yahoo!ブログのサービス終了に伴い、こちらに移行しました。


という訳でオーストラリア遠征から帰ってまいりました。

この遠征が決まってから3カ月余り…準備に準備を重ね、思いを募らせ過ぎてきた魚についに挑んできました。

早速、これから何回かに分けて釣行記を書いて行こうと思います…





3/19

出発の日…

否が応でも期待は高まり、期待と緊張と不安で眠れなかったのは言うまでも無い。

「秘境で怪魚に挑む」という、釣り人なら誰もが夢見る釣りがついに現実になるのだ…

お昼に一旦部室に集合。
今回の遠征のメンバーは1回生のさふさふ君(Sho)と同級生のTaka、そして私の三人である。

関空まで重い荷物を持ち向かう道のりも決して長くは感じられなかった。

7時に出国。機内でもよく眠れなかった…





3/20

翌朝…日本と時差が1時間のケアンズに到着。

さらに1時間の時差があるシドニーへ。

シドニー空港で、今度は釣り場のアーミデールへの国内線にトランジットする。
そんな場所に行く日本人は居ないようで、カンタス航空の職員に珍しがられた…というか、私たちの「アーミデール」の発音がおかしかったようでからかわれているようだった…

シドニー空港で昼飯を食おうとするが…高い。
空港内だということを差し置いても物価が高い。コーラが1本4ドル。サンドイッチが10ドルもする…



日本人客は我々だけのプロペラ機に乗り込みアーミデールへ…

日本人が乗りこむのを不思議がられたはずである。
上空から見る景色は、ひたすら広い牧場…家らしきものが視界に数軒しかない…
それに対して牛や羊は無数にいるのだが…

いかにもオーストラリアの内陸の大規模農場といった感じである。

そして、その中を流れるいくつかの小さな川を見て、あそこに今回会おうとしているマーレイコッドが泳いでいるかもしれない…という想像に胸が膨らむ。

アーミデール空港に到着すると、今回の旅の案内人の黒沢氏、通称「クロさん」が出迎えてくれた。
奥村さんのDVD「Gopdoo Bless」で氏をガイドしたその人である。

クロさんの伝説はこの後書いて行くが…とにかく凄い方であった…

シドニー在住のクロさんは、アーミデールまで愛車の四駆を運転して我々を出迎えてくれた。その四駆に乗りこんで釣り場を目指す。

道中もひたすら広大な草原が広がるだけの道であったが、クロさんの話を聞きながらあっという間に目的地のインバレルに着いた。
この村で食料や飲料を調達する。

時刻は5時を過ぎて、スーパーマーケット以外の店はもうどれも閉まっていた。
スーパーについて車を降りるといきなりハプニングが…

オージーが「You have a flat tire.」と言う。クロさんの四駆のタイヤがパンクしていたのだ。
心配する我々3人をよそに、「パンクなんか日常茶飯事だから…」と言いながらあっという間にクロさんはタイヤを直してしまった…

気を取り直してスーパーで大量の食料と飲料を購入して、ホームステイ先の農場へ…


A Headbanger's Fifhing Life SUB Ashfordという村に到着。
なんと村のシンボル(?)がマーレイコッドのようだ…

まさに「聖地」に足を踏み入れた感覚だった。

さらに車は走り、ホームステイ先のピーター・レッドマンさん宅へ。
この家も、奥村さんが泊まった家である。

ピーターさんは農場を経営する傍らルアーを作り、専門学校の講師をしている。
平日は講師の仕事のため別の町に住んでいるとのことで留守だった。

今回の釣り場もピーターさんの農場の敷地内にある。
そのため地元の人でも入れない。クロさんの人脈があればこその釣り場なのだ。
クロさんが連れてくる客は日本人、つまり頻繁に来ることが出来ないため、ここでの釣りを許可されているという訳…つまり、日本人でありながらオージーでも簡単には入れない聖地で釣りが出来るのだ。

レッドマンさん宅では奥さんと娘さんが出迎えてくれ、早速料理を御馳走になった。
予想通り料理は毎度僕の苦手な肉料理だったが、それでもメチャクチャに美味しかった。

そして、敷地内にある釣り客用のキャビンに入り就寝。
2日ほどろくに寝れていないのに、翌日についにコッドを釣りに行くとなるとやっぱりよく眠れなかった。





3/21

よく眠れないまま6時に起床。



A Headbanger's Fifhing Life SUB
オーストラリアの広大な草原の上に広がるこれまた広大な朝やけを見ながら出発。

といっても、農場内の川なので数分で到着した…


A Headbanger's Fifhing Life SUB 釣り場の川に到着。

マーレー川の支流の遥か上流の小さな川…ここに果たしてオーストラリア最大の淡水魚が潜んでいるのかと思えるほど小さな川である。
水はユーカリから出る色素で茶色。
もちろん辺り一面広大な草原が広がっている。その中にポツンと流れる、まさに「秘境」である。

ここにカヌーを浮かべる。
私は初日は先頭のカヌーの前というベストポジションをもらった。

いよいよである。
もう心臓が飛び出そうなほど期待が高まる。

一投目はこうたさんにもらったサイレントキラーを投げる…
当然反応は無し。怪魚相手…もちろんそんな簡単には釣れるはずがない。ひたすら投げ倒すしかない…

…と思っていたその時だった。

「パコッッ!」という捕食音…見るとShoの竿が曲がっている。
なんと2投目、カヌーを浮かべた地点からすぐの場所でファーストフィッシュが出た!!



A Headbanger's Fifhing Life SUB

コッドとの出会いは釣り開始からわずか数分のうち…まだ心の準備も整っていないうちに訪れてしまった。
60cmクラスのなかなかの良型…羨ましい…

これで私にも気合が入った。コッドに手が届く距離に来たことを確信したためだ。

しかし、すぐにはアタリがない…

私のキャストが甘いのだろう。
Shoはバス釣り経験が長いので、バンクやブッシュの奥に毎投キャストを決めている。すぐに次の1匹を釣った。

私は最初スピニングタックルを使っていたが、これではなかなかキャストが決まらない。いいところに決まらないとなかなか魚は出ないようだ。
ベイトタックルに替える。

カヌーで座ってキャストするのでなかなか難しい。
それでも、私もこの遠征のためにベイトタックルを買って1カ月ほどずっと練習していたから、しばらくするうちにキャストが決まる割合が高くなってきた。
本当に、ベイトタックルを買って練習しておいてよかった…

Shoがビッグベイトで釣っていたので私もサイキラを投げ続けていたが反応がないので、スピナーベイト(Bカスタム)に替えてみた…

するとすぐにバイトがあった。
ブレードにバイトすることも多いようで、コツコツとしたアタリでフッキングしなかった…
しかし、最初の反応に更に期待が高まった。


A Headbanger's Fifhing Life SUB そして、この奥のカバーに投げたところでついに…

ブレードバイトらしき反応のあとにガツンっ!!

そこからはもうよく覚えていない…夢中でやり取りしてボガを掛けた。



A Headbanger's Fifhing Life SUB

人生初のマーレイコッドゲット!!

ボガを掛けた瞬間「オーラーイ!!ヒュウウウウウウーーーーっ!!!」というよく分からん絶叫を上げたのを覚えている。

長い準備期間でひたすら思いを募らせてきた魚…それをついに取り込んだのだ…
おそらく偏光グラスの奥の瞳が濡れていたはずである。

「ついに」…といっても、釣り開始からわずか1時間ほど。
もっと苦戦を強いられるかと思ったが、そこは「聖地」のポテンシャルだろう。

とにかく…嬉しかった。
どんな魚でも初めて釣ると嬉しいものだ。その魚に対する思いが強いほど特に…
このコッドは生涯忘れることがない1匹であることは間違いない。

こうして、私とコッドとのファーストコンタクトは達成された。

続きは次回…今日はもう久々の家で早く寝たい…



使用タックル

竿:デプス サイドワインダー・アウトクロス
リール:ダイワ ソルティストHRF
ライン:東レ BAWOスーパーハード 25lb

竿:ダイワ ソルティガコースタル68GAME
リール:シマノ レアニウムCI4 4000
ライン:よつあみ キャストマンWX8 40lb
リーダー:ナイロン40lb