手ぶくろを買いに  新美南吉/作 どいかや/絵 | 青子の本棚

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「すぐれた作家は、高いところに小さな窓をもつその世界をわたしたちが覗きみることができるように、物語を書いてくれる。そういう作品は読者が背伸びしつつ中を覗くことを可能にしてくれる椅子のようなものだ。」  藤本和子
  ☆椅子にのぼって世界を覗こう。

 

 

 

 

ネタバレしますびっくりマーク

 

 

と断らなくてもいいほど、誰もが知ってる名作です。

 

絵がね、もう、めちゃくちゃかわいい。ピンクハートラブラブキューン

 

手ぶくろ手袋繋がりで読みました。

この作品は、いろんな方が、絵をカラーパレット描いていますね。

図書館で見目比べて、もふもふ子ぎつねちゃんが、おめめをおさえた姿に、きゅん。ハート

この絵本にしました。

 

 

 

雪の結晶初めて見る雪に反射したおひさまに、思わず目を押さえて、目に何かが刺さったと勘違いする子ぎつね。

 

かわいいです。

 

雪のなかをはしゃぎまわる姿は、前に飼っていたポメラニアンにも似ていて、もうにやにや照れ笑が止まりません。

 

 

だけど、遊び疲れてかえってきた子ぎつねの手は、ぼたん色。しもやけができたらかわいそうと、かあさんぎつねは、ぼうやに手ぶくろを買ってやることに。雪の結晶

 

雪の結晶二人して、町へでかけるのですが、かあさんぎつねには、人間にたいするトラウマがあり、どうにも足が進みません。

 

へぇ、そーなんや。

だから、一人で買いにいくのね。

知らんかった。

 

 

そこで、かあさんぎつねは、ぼうやのおててを片方だけ人間の手に変えてあげ、一人で買いに行かせることに。雪の結晶しかし、お店の戸の隙間から、ぼうやが出したその手は。。。

 

 

そうか、手ぶくろは、ぼうし屋さんに売ってるのか。

これもへぇ。

かあさんぎつねは、物知りですね。

 

 

興ざめなことを言いますと、手ぶくろ手袋だけで、靴はいらんのかいと突っ込みたくなります。

もっというと、なにゆえ、そんなに恐い思いを抱いているのに、ぼうや一人一匹で、人間の店に手ぶくろ買いにいかせるねん???ポーン

”はじめてのおつかい”にしては、ハードやろ。

 

なのですが、おててに青い毛糸の手ぶくろをはめて、かあさんぎつねの元へ一直線に帰っていく子ぎつね見ると、そんなことは、どーでもよくなってしまいます。てへぺろ

 

 

そして、かあさんぎつねに、抱っこされたぼうや(これがまた、めっちゃいい絵愛)の話を聞いて、かあさんぎつねがつぶやくのは、

 

 

本 「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら」

 

 

あひるを盗もうとした友だちと、人間に追いかけられたダッシュ過去をもつかあさんぎつねは、人間のことが信じられません。

でも、それは、あんたらが悪いよな。

 

もしも、ぼうやが差し出した白銅貨が木の葉だったら、ぼうやだって追いかけられて、大変なことになってたはず。

そして、ぼうし屋のおじさんが、本物のお金コインたちかどうか確かめることもせず、木の葉だと疑ってぼうやを取っ捕まえていたら。。。ゲッソリ

 

ちょっとした行き違いで、大事になってしまうことは、よくある話。

 

 

とにかく、ぼうし屋のおじさんが賢く良い人で、ほんとうに良かったです。

 

それにしても、かあさんぎつね、なんでお金¥持っとったん?

 

 

 

 

 

 

 

【おまけ】

この絵本、青色黄色が水と光に、効果的に使われています。

雪が青かったり、おひさまや、お店の光が、あたたかな黄色だったり。

そうや、手ぶくろも青。

 

そして、見返し部分には、一面に、ほわほわのぼたん雪が降っています。

裏表紙の見返しには、青色のバックで、白い雪が舞っています。

表表紙の見返しには、黄色いバックに、雪です。

 

 

ハート地球