ネタバレします
と断らなくてもいいほど、誰もが知ってる名作です。
絵がね、もう、めちゃくちゃかわいい。
手ぶくろ繋がりで読みました。
この作品は、いろんな方が、絵を描いていますね。
図書館で見比べて、もふもふ子ぎつねちゃんが、おめめをおさえた姿に、きゅん。
この絵本にしました。
初めて見る雪に反射したおひさまに、思わず目を押さえて、目に何かが刺さったと勘違いする子ぎつね。
かわいいです。
雪のなかをはしゃぎまわる姿は、前に飼っていたポメラニアンにも似ていて、もうにやにやが止まりません。
だけど、遊び疲れてかえってきた子ぎつねの手は、ぼたん色。しもやけができたらかわいそうと、かあさんぎつねは、ぼうやに手ぶくろを買ってやることに。
二人して、町へでかけるのですが、かあさんぎつねには、人間にたいするトラウマがあり、どうにも足が進みません。
へぇ、そーなんや。
だから、一人で買いにいくのね。
知らんかった。
そこで、かあさんぎつねは、ぼうやのおててを片方だけ人間の手に変えてあげ、一人で買いに行かせることに。しかし、お店の戸の隙間から、ぼうやが出したその手は。。。
そうか、手ぶくろは、ぼうし屋さんに売ってるのか。
これもへぇ。
かあさんぎつねは、物知りですね。
興ざめなことを言いますと、手ぶくろだけで、靴はいらんのかいと突っ込みたくなります。
もっというと、なにゆえ、そんなに恐い思いを抱いているのに、ぼうや一人一匹で、人間の店に手ぶくろ買いにいかせるねん???
”はじめてのおつかい”にしては、ハードやろ。
なのですが、おててに青い毛糸の手ぶくろをはめて、かあさんぎつねの元へ一直線に帰っていく子ぎつね見ると、そんなことは、どーでもよくなってしまいます。
そして、かあさんぎつねに、抱っこされたぼうや(これがまた、めっちゃいい絵)の話を聞いて、かあさんぎつねがつぶやくのは、
「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら」
あひるを盗もうとした友だちと、人間に追いかけられた過去をもつかあさんぎつねは、人間のことが信じられません。
でも、それは、あんたらが悪いよな。
もしも、ぼうやが差し出した白銅貨が木の葉だったら、ぼうやだって追いかけられて、大変なことになってたはず。
そして、ぼうし屋のおじさんが、本物のお金かどうか確かめることもせず、木の葉だと疑ってぼうやを取っ捕まえていたら。。。
ちょっとした行き違いで、大事になってしまうことは、よくある話。
とにかく、ぼうし屋のおじさんが賢く良い人で、ほんとうに良かったです。
それにしても、かあさんぎつね、なんでお金持っとったん?
【おまけ】
この絵本、青色と黄色が水と光に、効果的に使われています。
雪が青かったり、おひさまや、お店の光が、あたたかな黄色だったり。
そうや、手ぶくろも青。
そして、見返し部分には、一面に、ほわほわのぼたん雪が降っています。
裏表紙の見返しには、青色のバックで、白い雪が舞っています。
表表紙の見返しには、黄色いバックに、雪です。