- トイレで読む、トイレのためのトイレ小説/KADOKAWA
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「ヨシタケシンスケ」で、図書館の蔵書検索
でヒット。
でヒット。なんか面白そう
と予約しました。
と予約しました。トイレ
をテーマにしたショート・ショートです。
をテーマにしたショート・ショートです。トイレだけに、１分くらいで読める短いお話（小）と、５分くらいで読める長いお話（大）が、全部で３１編。
トイレにまつわる一風景から、ミステリィ、ＳＦ、ＹＡ、蘊蓄、ハードロックの歌詞と、様々なスタイルの掌編が並びます。
ときどき顔を出すヨシタケシンスケさんのイラストに、ほっこりさせられます。
お気に入り
をいくつか紹介します。
をいくつか紹介します。
「証拠隠滅」突然の夫からのメッセージに、彼女は驚いた。飲み会と聞いていたのに、キャンセルになって、帰宅するという。当初、穴をほって庭に埋めようと考えていたが、夫の帰宅まで十分をきっていた。駅に着いたという夫に、買い物を依頼し、急遽、バラバラにしてトイレに流すことに。。。
さて、妻は、いったい何を切り刻んでトイレに流したでしょうか。
ふふふ。( *´艸｀)
気持ち、わかるなぁ。
「優しい気持ち -her side-」「優しい気持ち -his side-」彼女が借りてきたＳＦ超大作ビデオを、彼の部屋で観るふたり。途中、彼女がトイレに立って。。。
同じシーンを別の視点から描いた連作。
「車中にて」駅で付け待ちして乗せた客は、愛想のない青年。告げられた行先は県立病院。見ると、苦しそうに腹を押さえている。救急車を呼びましょうかと訊ねたわしに、……。
これは、解りますよねー。
運転手さんの情報で事無きを得た青年と交わすトイレ事情。
タクシー運転手さん、大変ですね。
この客の青年の病院での続編が、後に出てきます。
「ＩＯＴ連続殺人事件」二〇ＸＸ年。トイレがインターネットに接続され、「ＩＯＴ（インターネット・オブ・トイレ」の普及率が八十パーセントを超えようとしていた頃。公園の公衆トイレで、男が殺害された。死亡原因は、高圧の水流による肛門裂傷および内臓損傷。犯人から警視庁に犯行声明の電話があり。。。
こちらは、前振り？のお話「ＩＯＴ」の続編になります。
「ＩＯＴ」とは、便座に座るとセンサーが作動し個人を特定します。
本人認証の後、トイレ使用による情報が集積され、便座の体組成計機能により、体重をはじめ体脂肪率などが計測され、検査キット・カートリッジが内臓されている機種にいたっては、排泄物から尿蛋白などの検査値が記録されます。
これらのデータが、ＡＩ「ＯＳＩＲＩＳ（ｵｼﾘｽ）」で管理されています。
検査結果が思わしくないと、登録病院へ通知され、病院から来院の案内が届けられるというすぐれもの。
スゴイ
未来だ。
未来だ。次々と犠牲者がでて、警視庁サイバー犯罪対策課が、「ＯＳＩＲＩＳ」へのハッキング元の調査に乗り出します。
バカバカしいけど、アリソウで、怖い未来ﾃﾞｽね。
「ふたりの希望」きっとこれが最後のチャンスだろうと、妊娠検査薬を持ってトイレに向かう。私も夫も、妊娠力が下がると言われる三十五歳を超えてしまった。フラッシュバックの後、次々に浮かぶ二人の思い出。
これは、フラッシュバックの意味に驚愕。
「日めくりカレンダー」トイレの壁にかけられた日めくりカレンダーをめくるのは、中学生時代からのわたしの日課。それは、父子家庭の父が、わたしに与えた仕事でもあった。
ラストに、父親がめくったカレンダーの格言が感慨深いです。
属毛離裏（ぞくもうりり） 親子のつながりが深いこと「２１」トイレと「２１」という数字に、まつわる蘊蓄。
２１人 「事務所衛生基準規則」で、「女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者二十人以内ごとに一個以上とすること」と記されているそうです。
２０人に一個って少なくない？
２１秒 体重が三キロ以上ある哺乳類の排尿時間はみな二十一秒。
ゾウもウシも、イヌもネコも、ニンゲンも。
（二〇一五年イグノーベル賞物理学賞受賞）
（二〇一五年イグノーベル賞物理学賞受賞）ただし、誤差の範囲がプラスマイナス十三秒。
２１億人 二〇一七年、ユニセフとＷＨＯによる報告で、自宅で綺麗な水が使えない状況にある人。（世界人口の約十人に三人）
そして、四十五億人（約十人に六人）が、安全に管理されたトイレを使うことができないそうです。