どうも、だんだんと冬らしくなってきましたね。
少し前の話しなんですが、横浜の金沢文庫に愛染明王の企画展を見に行きました。
仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~-111128_0035131.jpgこちらがそのとき買った図録とチケットです。
珍しい仏像や仏画が見られてなかなかよかったです。
というわけで愛染明王について少し。
まず名前ですがアイゼンミョウオウと読みます。アイゾメじゃないですよ。
サンスクリット語でラーガラージャ。
仏教では本来悟りの妨げとされる愛欲を、悟りの原動力にかえる明王さまです。
 
宝瓶に活けた蓮の上に座っていて、赤い体で怒った顔をしています。
腕は通常6本あります。胸の前の2本は五鈷杵と五鈷鈴を持って金剛薩たの化身であることをを表しています。
残りのうち2本が持つ弓と矢は金剛愛菩薩を表していると言われます。
この金剛愛菩薩、文字通り愛の菩薩さまなのですが、インド神話の愛の神カーマがモデルで、ローマ神話のキューピッド(ギリシャ神話のエロース)と起源が同じと考えられています。
え~、回りくどい話しになりましたが、つまり愛染明王の持っている弓矢はキューピッドの弓矢と同じってことですね。
そんなわけで、縁結びの仏さまとして信仰されたりもします。
他にも息災延命や増益・和睦などの功徳があります。
おっかない顔してますが、ラブ&ピースな仏さまなんです。