ずいぶんと間が開いてしまいましたが、今回は久々に仏足の続きをご紹介します。
前回おおよそ全体の形を作りましたが、そこからさらに細かい形を作っていきます。




仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~




指の絵を鉛筆で描きこんで一本づつ刻みを入れて別けていきます。







仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~




指は先の部分が少し反るような形に整えます。
さらに指全体に丸くして、付け根の形をはっきりさせます。




仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~




上から見て形を整えているうちに指がうすくなってしまいました。
彫刻は常にあらゆる方向から見てつくらないと、こうなってしまいます。
気が抜けないです。

こうして全体の形を作ったら面を細かくして整理します。
そして最後出来るだけ細かい面で表面をうす~く削ります。これを仕上げといいます。


仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~


こんな感じです。細く鑿跡が残っているのがわかりますかね。



仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~


別アングルから。
仏像は表面を紙やすりで磨いたりはしないんですね。必ず彫刻刀で仕上げます。
理屈としては鉋(かんな)がけするのと同じことです。
はっきり言って、やすりがけしたものとはツヤが全然違います。木ってこんなに綺麗なんだってくらいツヤツヤになります。
ただしこれが難しい!きちんと木目に合わせて削らないと白くなります。
うまくやらないとあちこち白くなってガックシです。
これは本当に職人技なんで修練あるのみですね。