今日の記事は、先週絵をご紹介した十一面観音についてです。
十一面観音は
変化観音のなかでももっとも早い時期にインドで誕生したと言われています。サンスクリット語での名はエーカダーシャムカekadaza mukha・十一の顔をもつ者です。

そのルーツはバラモン教の神エーカダーシャ・ルドラ(十一荒神)と考えられています。
けど十一面ということ以外あまり共通性はなさそうです。十一面はあらゆる方向に顔を向けているとの意です。
ルドラは暴風雨の神で破壊と恵みをもたらすもの。破壊神シヴァと同一視される尊格です。

一方、十一面観音は煩悩を断ってくれたり、現世で御利益があるばかりか来世にも功徳があったり、至れり尽くせりの救いの神、いや菩薩です。
六観音信仰では修羅道の救済担当です。
というわけで来世で修羅道に生まれ変わる予定のバイオレンスな方。
今のうちから十一面観音によくお祈りしておくとよいと思います。