仏画の記事で書いた白衣観音について説明したいと思います。





白衣観音はインド由来の菩薩で、サンスクリット語ではパーンダラバーシニーといいます。


意味は白衣をまとうもの。


また、常に白蓮の中にいるということから白処尊菩薩などともいい、他にも大白観自在母・服白衣観音・大白衣観音などとも呼ばれます。





よく見かけるのは頭からすっぽり白い衣をかぶったお姿ですね。


僕が仏画で描いているのもこの形です。


あと高崎の白衣大観音なんかも同じですね。


この形は中国の唐代以降につくられたもので、曼荼羅中などでは普通の菩薩の姿で描かれます。





胎蔵界曼荼羅では蓮華部(観音部)の部母とされ、蓮華部の左下にいます。




仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~



しかもこの菩薩さま、インドやチベットの後期密教では阿弥陀さまの明妃、つまりお妃さまってことになってます。


完全に女尊として見られているようですね。





日本では三十三観音の一尊に数えられ、やはりその母性的な性格から求児・安産・育児の祈願に多くの信仰を集めています。