もう、二月も残り一週間ですね。

皆さんいかがお過ごしでしょうか。

彫刻刀の制作ですが 、柄の形を作るところまで終了しました。

この後、柄に色づけをするのですが・・・その前に!

これまで、自分は仕事で彫刻するときなど先生の道具をお借りしていました。

しかし本来職人(仮)は自分の道具で仕事をするもの。

色づけはひとまず置いておいて、先に彫刻刀の刃を出していきます。


最初、彫刻刀には刃がついていません。
仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~

仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~

こんなんです。

なんにも切れません。

刃物というより「鉄!」って感じです。

これが彫刻刀になってスパスパ木を削れるようになるなんて、なんか不思議な気がします。

よく考えてみたらどんな刃物も金属のかたまりなんですけどね。


 

これを研いで刃を出していきます。


仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~

まず粗く砥いで鑿をおろしていきます。

これがなかなかむずかしい。

均等に砥がないと刃が歪んでしまいます。


しかも砥いでいると、摩擦熱で刃先がものすごく熱くなります。

途中で水に刃をつけて刃が熱くなり過ぎないよう気を付けないといけません。

これを忘れると焼きが戻るといって、刃が使えない状態になってしまいます。

刃が部分的に青っぽくなっちゃうんです。やったときはほんと「うわっ」って声がでそうになります。

まぁ、それも勉強ですよね。


その後さらに仕上げの砥ぎをかけます。

仏像彫刻修行の日々~林の中の象のように~


刃先が鏡のようにつやつやに。

これで彫刻刀として木を削ることができるようになります。


まだまだ数がないので、先生の道具を借りることもありますが。

やっと自分の彫刻刀で仕事が出来るようになりました。

やっぱり自分の道具はいいですね。

あと、砥ぎの技術がまだまだなので、これからどんどん練習したいと思います。