「京都・花見小路」から「臨済宗建仁寺派 大本山 東山建仁禅寺」

   に伺い、「風神雷神図屏風」、「〇△□乃庭」、「小書院・ 鳥羽

   美花 ヴェトナム・バンロンの水辺風景 凪・舟出」、「方丈庭園 

   潮音庭」を拝見した後に「大書院」の「掛け軸 臨済宗開祖 臨済

   義玄の喝!、臨済四喝」で 少しだけ「禅」を学んで、「細川護熙

   氏」が 奉納された「襖絵、瀟湘八景図」を拝見、更に「唐子の間 

   田村月樵・唐子遊戯図」から「納骨堂」を チラ見して「方丈」に

   移り、「対馬行列輿・金澤翔子氏書 風神雷神」を見せて戴き、そ

   して「海北友松の襖絵・障壁画(高精密複製 )花鳥図・琴棋書画

   図・山水図・竹林七賢図・雲龍図」を拝見いたしました。 その

   「雲龍図」の解説で、「龍」が「本草網目」には「形に 九似あり、

   駝に似た頭、鹿に似た角、鬼に似た眼、牛に似た耳、蛇に似た項、

   蜃(大蛤)に似た腹、鯉に似た鱗、鷹に似た爪、虎に似た掌」と説

   かれているのが分かりました。

 

   「方丈前庭 石庭・大雄苑(だいおうえん)」を拝見いたします。

   やや左手奥に見えているのが「織田信長供養塔」だそうです。 

 

 

   この先を左に行くと・・・・「向唐門」と「法堂の屋根」が見え、

   そして「法堂」への「渡り廊下」も見えてきます。

 

  

 

   この「石庭 大雄苑」は、昭和15年(1940)に「植熊・加藤

   熊吉」によって作庭されたもので、「方丈」の広い軒に見合う「

   広大な枯山水庭園」で、大海に見立てた一面の白砂の中に 石や大

   きな松が配された おおらかな庭だと思います。


   「大雄苑」を 右手に見て・・・・・。

 

 

              

   「方丈東端」から「法堂」に向かう「渡り廊下」に進みます。

   良く見ると「屋根の裏側」の「太瓶束や梁」に彫り物が在ったり

   「頭貫」の上に「草花文様」の透かし彫りが見つかります。

 

 

 

 

 
 

   「方丈前庭 石庭・大雄苑」にある「向唐門」は、寛文年間(16

   61~1673)に造営したと伝えられています。

   造営 当初は「杮葺き」であったが、「瓦葺き」となり、その荷重

   の負担によって「桁」が折れ、また経年劣化による 木部腐朽破損

   等が進んだ事から「木部修理・屋根銅板葺替え」が 平成21年度

   に行われたそうです。

 

 

 

   「渡り廊下」の脇に「小鐘楼」が見えるのですが、現在は 使って

   いないのでしょうか?

   (「建仁寺」には、「西鐘楼(小鐘楼)」と「東鐘楼(大鐘楼)」

   が在ります、「東鐘楼」の「阿羅尼の鐘」と呼ばれる梵鐘は「元・

   河原院」に在ったものとか)

 

 

 

 

   これは「方丈・雲龍図」の近くで見つけた「半鐘」

 

 

   「法堂(拈華堂(ねんげどう)」は ご本尊を安置する「仏殿」と

    講堂にあたる「法堂」を兼ねた「建仁寺・御本堂」で、明和2年

   (1765)の再建と云う「禅宗様仏殿建築」です。

   (「拈華堂」と云うのは「禅語・ 拈華微笑」からきているようで

   「拈華」は「花を一枚ひねる」との事で、「お釈迦様」が 大衆に

   説法をしている時に「一輪の花を捻って にこりと微笑んだ」そう

   で、その時 大衆の人々にはその意味が理解できなかったのですが、

   「釈迦十大弟子」の一人とされる「摩訶迦葉」だけが 意味を理解

   して にこりと微笑みを返したとか・・・これって「以心伝心」の

   事かな)

   正面の「須弥壇」には「釈迦如来坐像(右手上に 定印を結び、結

   跏趺坐を)と 脇侍:迦葉尊者・阿難尊者」が祀られ、その天井に 

   平成14年(2002)「創建八百年」を記念した「小泉淳作筆・

   双龍図」が描かれています。

 

 

 

 

 

   「双龍図」

   紙本墨書、縦:11.4m・横:15.7m

   (「麻紙(まし)」と呼ばれる丈夫な和紙に、中国明代最上の墨房

   と云われる「程君房」の墨を使用して、北海道河西郡中札内村に在

   る 廃校になった小学校体育館で制作されたとか)

   法堂の天井一杯に「阿吽の双龍」が描かれています。

   (中国の「龍」は「火を噴く」が、日本の 寺院では「仏法守護」・

   「水を司る神、仏法の教えの雨(法雨)を降らせる、建物を火災か

   ら護る」と云い、禅宗の法堂に描かれる事が多いようですが、建仁

   寺法堂の天井は、古くより「龍」は描かれず「素木(しらき)」の

   儘であったとか。 通常の「雲竜図」は、大宇宙を表す「円相」に

   「龍」が一匹だけ描かれる事が多いが、この「双龍図」では「阿吽

   の二匹の龍」が天井一杯に絡み合う躍動的な構図が用いられている。

   「二匹の龍」が共に助け協力して「仏法」を守る姿を描いたと思わ

   れます。 寺は木造建物が多いので、「火事」が恐い事から「水を

   吐く・龍」と「火災に遭うと、水を撒く・銀杏」に守って貰ってい

   ると言います)