haveやmake、letといった使役動詞は"~させる"という意味だと習いましたが、厳密に言うとちょっと違うと思っています。例えば、helpも使役動詞と言われていますが"助けて"はいても"させて"はいません。使役動詞は、厳密に言うと、
「やってない状態からやっている状態への状態変化」を起こさせるきっかけになる行動
だと思います。この、「やってない状態からやっている状態への状態変化」を表す動詞が原形なので、使役動詞は(基本的に)原形不定詞を伴うのだと考えています。詳細は「動詞は名詞?」と言う投稿を参照ください。
ただし、getの場合はto不定詞になり、helpの場合はto不定詞、原形不定詞のどちらでも良いとような事を学校で習ったと思います。特に、helpにいたってはto不定詞でも原形不定詞でも意味は同じなんていうからこんがらがってしまいます。(っていうか、それならどっちか一つでいいじゃん!)
そんな訳はないと思うんです。to不定詞をとった場合と原形不定詞をとった場合ではニュアンスが違ってくるのではないでしょうか?
I helped him go there. 私は彼がそこに行くのを助けた。(助けた事によって彼は実際にそこへ行った。)
I helped him to go there. 私は彼がそこに行くのを助けた。(助けた事で彼は行く気になって行った。)
動詞のニュアンスに合っていればto不定詞でも原形不定詞でも文法的にはOK。
例えば、使役動詞のmakeは「させる」という訳が一般的ですが、本来は「(変化させられる人の意思に関係なく)力を加えて変化させる」というイメージがあるそうです。
〇 I made him go there. 私は彼を”行ってない状態から行ってる状態”に(彼の意思に関係なく)変化させた。
× I made him to go there. 私は彼を”行こうと思っている状態(彼の意思)”に(彼の意思に関係なく)変化させた。(矛盾する)
to goのようなto不定詞は「行こうと思っている状態の継続」を表しているため、強制的に状態を変化させるmakeのような使役動詞にはそぐわないという事だと思います。ではhelpの場合はどうでしょうか?
helpは相手の要望・要請で助ける場合と、自らの意思で(相手の意思に関係無く)助ける場合が考えられるため両方使えるという理解です。
〇I helped him go there. 私は彼を”行ってない状態から行ってる状態”に(彼の意思に関係なく)なることを助けた。
〇I helped him to go there. 私は彼を”行こうと思っている状態(彼の意思)”を(彼の要望で)助けた。(矛盾しない)
getには「モノにする」というコアイメージがあると良く言われます。この場合は「行動しようと思う彼」をモノにする、すなわち「彼の意思」が介在するイメージになると考えます。彼の意思が介在するかぎり、動作の状態変化はto go -> go -> going -> went -> goneとなるため、いきなりgoとはならず、to goになるのだと考えています。
原型不定詞以外にもI need to have it repaired. のように完了形が入る場合がありますが、これも受動態(意思に関係なくさせられる)なので、矛盾が発生しないという事かと思います。
結局は、動詞の持つ「コアイメージ」が大切だということですね。