姐さん👩‍🎨
本来ならば、尾張先生よりもまず、高橋先生に敬意を払って①にするのが筋だ。そうすべきだったのだが、入学早々からの高橋先生との濃い関係から、別枠扱いにしたままで書かないでおこうと思ってた。 しかしこの「研究室訪問」は我ながらの良心企画であるから、いずれ高橋美穂教授のことも書かなくてはならなくなる。まさか㉓とか㊵頃になって「訪問」もおかしいから、とにかく急いで②にしたのである。少しでもタイミングを失することのなきよう、言葉を選んで先生のことを正しく書くことにした。

とにかく、この先生の側にいると居心地が良くて癒される。実の姉のように何でも話せる。男勝りな鉄火肌でとても激しい気性……にもかかわらず少女のようなナイーブさが、立派な体躯の奥からときどき顔をのぞかせる。
ぶっきらぼうにのようでいて、実はその人その人の立場に応じた相手へ変幻自在な接し方をされる。きっと大変な人生を歩んでこられた証である、そう僕は思う。
人見知りの偏屈人間の僕がキモチを開ける海洋大唯一の存在なのだ。

👍️講義中の美穂💕先生=ミポリン

先生のご専門は、分析化学。その研究範囲は、想像を超える。
①南極の雪原に堆積した隕石の放射能測定をし、太陽系内のどの惑星から来たものかを推測する。また、その隕石は、 主に火山噴火由来であるから、南極に隕石が落下した直前期のその星の内部の状況をも推測。
②海水中のマイクロプラスチックを環境に負荷を与えず毒性中和して、海底に沈殿させるコロイド剤の開発をして特許を取得。
③その特許をもとに現在東京都水道局並びに下水道局と水質浄化プラント計画推進中。
④事故なく化学実験を行なうための安全教育の権威。
⑤専門外で、宇宙物理学と世界史に幅広い興味を抱き続ける。

今日も、お昼は姐さんの研究室に寄せて頂いた。
後々書くことになるが、僕の健康面での相談に乗っていただき、力強いアドバイスを受けた。
僕は、8月の気象予報士試験を済ませて早いうちに入院することになる。総合病院の循環器外科で、心臓外科手術を受けることになる。このまま放置すると、最悪の場合、脳梗塞に至り予後が極めて良くない、と主治医に言われた。
心房細動が酷いらしいのである。自覚はほとんどない………とは言え、このところ疲れやすくなり、ダッシュ走ができなくなった。若い頃のハードなトライアスロンが裏目に出てきた。僕の世代のトライアスリートは、おそらく皆、心臓やら腰痛やらを患っているに違いない。
東京都議会議員の白戸太朗さんは、かつてのライバル(?)である。彼のホームページを観ると、彼も腰椎ヘルニアに悩まされていることが日々克明に記されている。
僕はスプリントタイプが得意で、ランでのまくりが武器だった。白戸さんは、ショートからアイアンマンディスタンスまで、オールラウンドの国内トップ選手だった。
僕でさえ、なのだから、白戸さんも相当ガタが来てるはずだ。 

👍️いつまでも若々しい白戸太朗さん。
現在、江東区選出の都議会議員。トライアスロン連合の役員もされています。

👍️3点=白戸太朗さんのレース中の勇姿。現役の頃のこと全部知ってます。強くて、カッコよかった。

海洋大は、8月第1週目で前期末試験が終わり、それから9月末迄長い夏季休業に入る。
この期間中に全力で、健康回復のための医療処置を受けようという計画だ。そのことで、諸々の相談に乗って頂いたわけだ。
今週、東京海洋大学品川Campusでは、大学院入試が連日実施されている。大学院試験は、夏に行われることを初めて知った。
3年後の僕は、院進のためのハードル越えをするため、きっと藻掻き苦しんでいるに違いない。

「先生、お恥ずかしながら、僕、大学院進学したいんです。」

「わかってるよ。そんなこと。」

「化学も物理もダメですが、なんとかなりますか?」

「なんとかするよ。面倒見てやるよ。
アタシはあと頑張って5年は海洋大に残る。
厄介者扱いしてアタシを追い出そうとしてる派閥があるが、そんなのに負けてたまるか、だ。
アンタはウチの研究室においで。アタシが全部面倒見てあげるから。」

ですと。
涙で、先生のお顔がまともに見れなくなった。
落第点まで取った苦手分野の化学から、予想だにせず、南極へのアプローチの可能性が開けてきた。
僕は研究室の院生が出してくれた旨い冷茶を一気に飲みほし、5限の基礎微積学のクラスに向かった。
高橋美穂先生の数少ない女友達である中島主恵先生の待つ講義棟4階41番教室に。


素敵デス、中島先生💕

次回の研究室訪問③は、期末テスト終了後8月に中島主恵教授(数学、解析論)をお邪魔します。
あくまで予定ですけど。