以前より指摘されていたが、こうしてネットニュースでグラフィッカルに報道されると、世間に対してのインパクトは大きい。
とは言え、大半の人々は所詮他人事なんだな。
「気候変動で温暖化してるんだから、北極の氷が解けるの、当たり前じゃないか………何言ってんの、アンタ?」
逆なんだな。
気候変動の悪い側面は、その先駆けが両極に現象化される。問題は、氷が解けた先にある。
海面上昇で、南洋の島々が沈み、予測では100年後に東京湾岸部は海面下になる。東京海洋大は、海抜2.5mしかないから、100年後には品川Campusも越中島Campusも消滅することになる。
それだけではない。極端気象と呼ばれる、超大型ハリケーンや竜巻、線状降水帯による集中豪雨、干ばつ、冷害……
コイツラが頻繁に起こる。各地で土砂災害や都市災害が誘発され、人命が損なわれる。食糧生産は滞り、他方地中に眠っていた撲滅したはずの病原菌が目を覚ます。
再びパンデミックも起こらないとは限らない。
日本人はみんな、北洋魚の入荷がストップしてスーパーの鮮魚コーナーから鮭鱒、スケソウ、タラバガニなんかが並ばなくなって、初めてコトの深刻さの端緒を知るようになる。そして、その後に続くであろうカタストロフィ。
その時は、もう既に遅し。
ティッピング・ポイントと呼ばれる後戻り不可能な地点をとうに過ぎてしまっている。
今現在がそのティッピング・ポイントだと思うんだが……
👆️ネットニュース「SciencePortal」(4/25)から抜粋北半球は、陸地面積は全球表面積の約20%。
これに対して、南半球は10%(南極大陸を含む)。
従って、蓄熱効率の良い海水比が大きい南半球ほど温暖化の影響はダイレクトだ。
だから、今春巨大棚氷A23aみたいなのが動き出し、南米最南端ホーン岬とほぼ同緯度のサウス・ジョージア島あたりまで北上し、岩棚に乗り上げてしまう。
一方、北半球では陸地が占める比率が大きいので人間活動による発熱は大きいが、海水に比べて大気は潜熱が小さいため冷めやすく、加えて夜間の放射冷却で、思うほど南半球ほどには温暖化はストレートではない。
北極の先駆けは、いよいよ北半球を気候変動の負の側面が現象化しだす合図ラッパだ。
全地球レベルで始まる、カタストロフィ。
なんとも、ヨハネの黙示録にあるとおりだな………
気づいた時は、もう手遅れ………ってことだ。
北極の海氷面積が年を追うごとに縮小し、遂に夏季には北極点上に結氷しなくなった現在、どれだけ深刻さを増しているのか、世界はもっとよく考えなくてはならぬというのに。
温暖化を食い止めるために、やらねばならぬコトは、みんなチャンと分かってるはずなのに…………


