もう一週間以上も前の話しになりますが…。
先週の月・火曜日に渋谷・松濤の観世能楽堂で、観世流研修会がありました。
研修会とは…
半年に1度、5年分の研修会に参加し、勉強することで本当のプロとして認められる資格が与えられる、僕らに能役者とっては避けて通れない道です。
今回の研修会で僕は3年生になりましたので、5年間のちょうど折り返し地点に来たわけですが、これから今まで以上に頑張って日々の稽古やお装束付けの勉強をしなければ!!と思う次第です。
で、その研修会で何をするかというと、まずは観世流御家元ほか御分家などなど、そうそうたる先生方の前で謡、仕舞を見ていただきます。
すべての能楽師の方には当日の番組が送られて、見学御来場自由なんですが、もちろん一般のお客さんはおらず、謡仕舞が終わった後に拍手もなく、それが余計に『今のでよかったのかなぁ…』と言う不安を増幅させ、身を削る思いです
それから、お装束付けの実習です。
歌舞伎や日舞は専門の着付師がいるらしいのですが、能は全部能楽師が御役のある能楽師の方に着付けます。
ですので、謡舞いが上手いだけじゃなく、着付けにも精通していることがプロの能楽師には求められます。
3年生の課題は「カツラ付け」です。カツラというと、ヘルメットの用にかぶる物を想像してしまいますが、能の場合はちょっと違います。
(また今度カツラ付けの事は詳しく書きますね)
あと、能楽研究者の方からの講義を受講します。
これが研修会の内容です。
今回、お装束付けの実習は正直上手くいきませんでしたもっと勉強してきます!!!
謡も、能「放下僧」のクセという部分だったのですが、師匠の万三郎先生からは「ツヨ吟の謡は難しいね」とご講評頂き、もっともっと、もぉ~~っと稽古していかないといかないと!!!!!と思いました。
ただ、仕舞「鞍馬天狗」はすごく良かったみたいで、万三郎「仕舞はとても良かったよ。ハコビがスーーーっといって。気も入っていて。うん、良かったよ」とのお言葉を頂きました。
自分の中では、お稽古の時のご注意を何度も頭に思い浮かべながらお稽古したのですが、本番は理想通りには必ずしもいってなかったです。
でも、良かったというお言葉を頂けたのは、もしかしたら『あの先生のお言葉』が僕の心に残っていたからなのかもしれません。
そのお言葉とは…
<続く> 健一。