国立稽古会 | 能役者青木健一のお稽古日記。

能役者青木健一のお稽古日記。

能役者、観世流青木健一(梅若研能会所属)の日々の活動や能に対する想いを記すお稽古日記。

父一郎からの教え、芸大在学時の先生方からの芸談等を更新。

先日、国立研鑽会の稽古会がありました。僕は能「巻絹」と舞囃子「花月」の地謡を謡わせて頂き、勉強させて頂きました。


そこで色々と得るものがあったんですが、一番印象に残った事があります。

(これから出てくる人物を誹謗中傷しようというわけではありませんので、皆さん宜しくお願いしますよ。)

能「巻絹」を謡い終えて退場する時に、僕の前の人が足をしびらせて転びそうになったんです。僕はとっさに手を添えられたので怪我にはならなかったんですが、僕もこういう風に足をしびらせてた時期もあったなぁ~(中学生の頃)と思いました。


その人は僕と同い年くらいの人で、御宗家系統の方なんです。やっぱり御宗家系統の方は能の地謡もめったに謡わせて頂けないから正座も慣れて無いんだろうなぁ~、と思いました。

それに引き換え僕は毎月のように研能会で地謡を謡わせて頂いているのに、大学時代からまったく進歩してないんじゃないの?他の家の同年代の方々よりも舞台に上がる機会が多いのに何やってんの、俺?と。

もっと1つ1つの舞台を大切にしていこう!と改めて決意した国立稽古会でした。