10年ちょい前、私は実家と縁を切りました。

 

きっかけは、妊活をするに当たり、

私が常々心に抱いていた問題を解決すべく、

「心底から子どもを欲しいと思わない自分が何なのか」

を知りたくて、精神科のカウンセリングを受けたことから

始まります。

 

カウンセリングにより、私の育った不幸で恐ろしい「家庭」という

恐怖の場所と向き合うことになりました。

 

泣いて、気持ちを吐き出して、泣いての辛い作業でしたが、

10数回、カウンセリングを受けて、自分の人生を、自分のことを、

今の自分の家族を大切にするという選択をしました。

 

10年ちょい前、縁を切るために、実家に電話をしました。

 

電話に出た父が怒鳴り散らして

「親を捨てるのか?」

「お前には何も財産残してやらないからな!」

「一生後悔するぞ!」と怒鳴られました。

すごく怖かったのを覚えています。

 

でも、心のどこかで冷めた自分がいて。

 

財産なんて…家も土地も母の名義だし、あんたの

財産なんてないじゃん、と思ったし、

昼間から酒飲んでたばこ代すんごい浪費して、

パチンコに行くために母に金をせびって、

本当に嫌な奴、と思いました。

 

そして、私をいじめたり嫌がらせする姉とも、もう会いたくないと

思いました。

 

なぜ、このブログを書こうと思ったかと言うと、

今、「作りたい女と食べたい女」というドラマを放送して

いますよね。

春日さんが、父親に電話をするシーンが、私とほとんど同じで

衝撃だったからです。

 

正直、思い出して震えそうになりました。

 

めっちゃ怖いし、手は震えるし、このわめく生き物は

一体なんなんだろう?と。

 

私も、春日さんのように、

自分の家族を大事にするために、実家は無い物として

生きています。

もし安易に実家に帰ったら、私は10年前の実家に怯える人間に

逆戻りしてしまいそうで。

あの鬼の形相の父と、ヘラヘラ顔の姉の顔を見たら、

死にたくなりそうだからです。

 

でも、母のことだけは、

 

母だけは、

 

母だから、

 

私の母だから

 

心のどこかで、いつも思っています。

 

私は子供達に安心できる家を与えられているだろうか、

ふと思います。

私のように、

「連休が近づくとずっと家族と過ごすことが苦痛で憂うつになる」とか、

「家ではピエロみたいにヘラヘラしていないと、生存できないと思う」

とか、

そんな家にはしたくない。

 

「家が安心する」と言ってもらえるような家にしたい。