2025年9月7日
今回は四阿山の東側に位置する浦倉山
知名度が低く目立たない山ですが
ぐんま県境稜線トレイルの足跡を繋げる為に
北側の毛無峠から辿ってみました
何時ものように前夜に現地入り
万座温泉から県道を辿って
深夜に毛無峠に到着
気温は13℃と熱帯夜が続く埼玉とは
比べ物にならない程の気温で
久しぶりに確りと寝袋に入っての車中泊でした
翌朝、身支度をして
6:24
毛無峠の駐車場を出発
傍らの破風岳登山口から登山道へと入り込む
歩き出しは良く踏まれた歩きやすい緩やか道
正面には最初のピーク破風岳が聳えて
その頂きに続く九十九折れの道が見て取れる
路傍には背の低い野草の花々
もうすっかり秋めいて
夏の花々は終わってしまっているけれど
唯一白色の絨毯をみせてくれたのは
高地性のセリ、シラネニンジンでした
緩やか道はじきに九十九折れ道へと移り
ドンドン高度を上げて行く
振り返れば先ほどまでいた毛無峠が
俯瞰できるほどの高さまで達していて
出だしから快調な登行となった
その眺めの良い路傍にはリンドウの花
この手の山で見かけるリンドウは
エゾリンドウやオヤマリンドウが多いのですが
これはそのどちらでもない
ただのリンドウのよう
そんな花や景色を楽しみながら
九十九折れの道を登り上げて
7:14
本日最初のピーク破風岳山頂へと辿り着く
破風岳山頂は本日一番の展望地
北側には頸城山塊の名峰が顔を揃えて
そこから視線を東に移せば
県境の御飯山から毛無峠と本白根山の頂き
更に南東側に視線を移せば
雲海に浮かぶ鼻曲山や浅間山が望める
県境稜線の続く南側には
目指す浦倉山と四阿山が
樹林の向こうに頭を覗かせて
本当にここは眺めの良い頂きでした
さて、稜線道を南へ辿るとしましょう
道は確りと刈り払いのされた歩きやすい道
緩々と高度を落としシラビソ林の中に続く
7:54
五味池への道を右手に分けて
更に緩々と道を下って行けば
開けた笹道に出て
次なるピーク土鍋山が見えてくる
その笹道は気づかぬほど緩やかに鞍部を過ぎて
何時しか土鍋山への登り返しが始まる
道は意外にも急登道
息を切らしながら山頂直下まで登り上げれば
そこは灌木の根と嫌らしいガレたステップの道
そんな険しい道で気を紛らせてくれるのは
赤い実を付けたゴゼンタチバナ
緑の葉っぱと赤い実は
こんな暑い最中でも
早くもクリスマスカラーを連想させる
8:27
土鍋山の山頂へと辿り着く
山頂は樹林に囲まれて
僅かに北側が望めるだけ
間近には先ほどまでいた破風岳と毛無峠
最奥は志賀高原の横手山までが見える
想えばその横手山から毛無峠までが
自身はまだ未踏区間
ここに足跡を繋げられるのは何時になるやら
その山頂から南へ僅かに辿ると
土鍋山の三角点
標示板には2000mとあるが
実際の標高は1999.4m
この標示板を作った人の気持ちは
分からないでもないが
悲しいかな
四捨五入しても2000mにはならない
シラビソと背の高い笹の中を緩々と下る
道は相変わらずきれいに刈り払いがされた
歩きやすい道
道は何時しか樹林を抜け出して
再び開けた笹の道
正面には四阿山と根子岳が見えて
目指す浦倉山は
その左に控えるように鎮座する
こんなにも間近に迫って見ても
本当に目立たない山だ
9:21
最低鞍部まで下りるとそこは泥濘道
笹の際を上手い具合に使って
その泥濘をかわせば
緩々と浦倉山への登り返しが始まる
道は相変わらず樹林の中の笹の道
時折開けた笹原へ出る事もあるが
期待するほどの展望は得られない
道は次第に傾斜を増して高度を上げて行く
途中、右手に米子大瀑布の道を分ければ
山頂までは僅かな距離
徐々に傾斜が緩んで歩調も上がれば
10:48
浦倉山の山頂へと辿り着く
山頂は樹林に囲まれた笹の中
当然ながら展望は無し
ここは以前、パルコールスキー場から登って
四阿山へ向かう途中に通過した場所
という事で
ここから南側の鳥居峠までの
ぐんま県境稜線トレイルは踏破済なので
今回の毛無峠からの道を繋げば
未踏区間はかなり少なくなった事となる
残すは毛無峠~渋峠間
ただ、この区間は車道歩きが大部分を占めて
あまり歩行意欲が湧かないのも事実
これまで歩かずに残してきた理由もそこにある
証拠写真として写真を一枚撮って
往路を少し下った木陰で少休憩
小腹がすいたのでランチ休憩とします
緩やか道は徐々に傾斜を増しだすと
11:25
米子大瀑布への分岐点
大瀑布への道は管理者が違う為か
かなりの笹被り状態
以前に一度辿ったことがあるが
ここまで笹被り道ではなかったと記憶
米子大瀑布起点の四阿山周回コースは
見所が多くて良いルートなんですけどね
笹の道からシラビソ林へ入ると傾斜が緩む
路傍には至る所に苔の絨毯
ここのところ雨が少なくて
乾き気味ではあるけれど
充分に美しい姿を見せてくれる
12:17
最低鞍部の泥濘を通過して
笹道を緩やかに登り返す
風のない笹道
頭上から降り注ぐ日差しはまだまだ強くて
容赦なく汗を搾り取る
この先の樹林に入れば涼しい木陰の筈と
そんな事を思いながら上って行けば
何時しか先ほどまでいた浦倉山も
だいぶ遠ざかって
居並ぶ山並みの中に溶け込もうとしている
13:37
土鍋山へと辿り着き暫しの小休止
ここで水分&エナジー補給
鋭気が戻ったならば
急下降路で鞍部へと下り
その先は破風岳への登り返し
緩やか笹道には
夏の花が僅かに咲き残っていて
秋の花のリンドウは日差しを受けて
いい具合に開いてくれてました
14:40
破風岳を通過すればもう登り返しはない
毛無峠を足元に見据えながら
九十九折れの道を下って行けば
程なくして緩やかな稜線道へと下り立って
15:12
車を置いた毛無峠へと到着です
峠には多くのグライダー愛好家さんたち
見上げれば
数機のラジコングライダーが
音も無く宙を舞う
訊けば
ここは古くからのグライダーの聖地との事
停まっている車を見ると
日本各地からのナンバーばかり
最後の最後に異世界の趣味を
覗き見る事が出来たのでした