2024年4月6日
暖かくなってぐず付き気味の関東地方
南岸には前線上の低気圧が移動して
巷では菜種梅雨とも言う気象現象
こんな時は少しでも雨雲の遮られる
脊梁山脈の向こう側へ逃げるのが得策
という事で
上越国境稜線の一角
平標山を訪れてみました
何時ものように前夜に現地入り
湯沢町元橋の登山者駐車場で車中泊
翌朝、身支度をして
6:02
駐車場を出発
別荘地への道を辿ると直ぐに松手山登山口
登りだしはほぼ雪道
残雪がまだ確りと残っているが
北東斜面を九十九折に登って行くと
夏道も現れつつあるという
微妙な状況に変わる
九十九折道から尾根筋に乗ると
そこは一合目
日当たりの良い場所なのだろう
雪もすっかり消え去って
歩き易い丸太階段の道になる
6:33
ステップを一段上がるように
二合目の緩傾斜地に出る
前方には目印の四合目鉄塔が現れて
一見近そうに見えるが騙されはしない
もう幾度も辿っているコースだから
分かっているが
この先が本当にキツイのだ
高度が上がったその緩傾斜地は
道が再び残雪に覆われる
辺りには”先ず咲く“のマンサクの花
今季お初の花が嬉しくて
思わず一枚カメラに収める
そして西側を振り返れば
苗場スキー場の掛かる筍山が
清々しい青空に映える
緩傾斜の道は次第に斜度を増す
ここでアイゼンを装着して
急斜面を登って行けば
7:34
四合目鉄塔へ辿り着く
ここで休憩がてら
遅い朝食を摂る
鉄塔の先も強傾斜の尾根道
右手には雪庇が発達して
それをかわすようにトレースが続く
先程まで清々しいくらいだった青空に
気付けば雲が広がりだしている
南方の脊梁山脈の向こう側は関東平野
天気の読み通り
押し寄せる雲はその山並みまで
こちら側までは届きそうにない
だが、その読みは甘かったか?
もう一段のステップを上がると
前方に松手山が現れて
同時に平標山の頂きも望めるのだが
山頂方面には
脊梁山脈を越えて雲が押し寄せて来ている
8:37
その松手山山頂へ辿り着く
そしてそこから望む平標山山頂方面がこれ
↓
西側の肩までは雲は到達していないが
山頂はすっかり雲に覆われてしまっている
その雲は如何やら赤谷の谷から
押し寄せて来ているようだ
そして西側を振り返れば
苗場山は辛うじて望めるものの
奥清津の峰々は
すっかり雲に飲み込まれてしまった
まあ、天気予報を信じるならば
今日は大きな崩れは無いはずと
一抹の不安を抱えながらも
東へ向かう尾根へと足を踏み出した
右手には相変わらず雪庇が発達して
左手には先月辿った日白山の稜線が
青空を背に美しい線を描いて望める
トレース際にはツリーホール
深さは2mほどか?
春山ならではの景色を目に尾根を辿って行く
9:08
西の肩直下までやって来た
見上げれば恰も本峰のような風格があり
雲が勢い良く流れて行く様が見てとれる
毎度の事ながら
ここは最後の頑張りどころだ
急登斜面に取付いて
中ほどまで登れば風衝地
真冬でも雪が付く事はない
故に今日の風は半端ない強さだった
風速は20m越えか?
耐風姿勢を執りながら
木段道を一歩一歩と登って行く
振り返れば
先ほど通過した松手山が俯瞰できて
苗場山は雲の向こう側となってしまった
9:59
西の肩まで登り上げる
風は相変わらず強いままだ
この先は緩く起伏を繰り返す尾根なのだが
流れ来るガスに山頂は見えない
真新しいトレースは当然?必然?
風を避けるように
北側斜面へと回り込んでいる
勿論、自分もそれを辿る
一つ目の小さなピークは巻けたが
二つ目は北側が切れ落ちてるので
巻かずに尾根通し
やっぱり風は半端ない強さだった
そんな強風に抗いながら鞍部へ下りれば
後は山頂へは最後の登りとなるはず
もう幾度も辿っているので
地形の特徴からガスの中でも判別がつく
再び風を避けるように北側斜面へ回り込み
登行を続けると
10:40
雪の消えた山頂へと飛び出した
山頂には二人のBCさん
ヤカイ沢へでも滑り込むのだろうか?
強風とガスで展望の無い山頂
留まる理由は見つけられずだった
なので、頂標写真だけを撮って
下山の途へ
下山は平標山ノ家方面へ
相変わらずガスガスの中のトレースを辿る
風は幾分弱くなったと感じるが
風を受ける向きが変ったせい?
まあ、楽に感じることに越したことはない
下るにつれて疎らな樹林の中へ
GPSを見るともう直ぐ平標山ノ家のはず
こんなガスガスの中でも
現在地が分かるGPSは
本当に心強いものだ
11:19
その平標山ノ家へと辿り着き
小屋前でランチ休憩とする
相変わらずガスの中だけれど
風はすっかり収まってくれた
小屋前から平元新道を辿る
と言っても夏道はまだ雪の中
そちら方面のトレースを辿るだけだ
急な斜面を滑り落ちるように下って行く
途中で雪面から飛び出した
オオカメノキを見つける
花芽を抱える葉芽はまだ閉じたまま
もう少し暖かくならないと
バンザイはしてくれないのかな?
ブナやダケカンバの樹林帯を下り切ると
傾斜が緩んでカラマツの林に入り込む
高度が落ちたせいか
ガスは消え去って薄日も差してきた
ここでウエア調整
インナー一枚が快適な温度だった
12:40
平元新道登山口へと下り立った
後は林道を辿るのみだ
その林道なのだが
距離は4㎞ほどもある
おまけに腐りかけた雪道
歩き難い事この上なしだ
中程のヤカイ沢出合で
山頂で会ったBCさんに会う
ヤカイ沢下部は雪が切れてたそう
やっぱりここでも今季は少雪傾向のよう
相変わらず歩き難い林道を辿り
河内沢の橋を渡れば
程なくして別荘地エリア
除雪もされて歩き易くなる
13:54
元橋の登山者駐車場へと到着です
今回、山頂での展望は
得られなかったですが
先ず先ずの雪山を楽しめました
今季これが最後の雪山登山?
いやいや、もう少し楽しみたい
しょうも無い葛藤は
もう少し続きそうです