乾徳山 | 気ままにアウトドア

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  自然の中を流離う

2023年11月11日

 

 

この週末も山の天気は今一つ

前日の雨をもたらした低気圧が去って

日本列島は西高東低の気圧配置

関東北部の山岳部には雲がかかり

南部の海沿いは低気圧の影響で雨模様

という事でその中間を狙って

山梨県の乾徳山を登ってきました

 

 

 

 

 

 

何時ものように前夜に現地入り

山梨市徳和の駐車場で車中泊

気温は6℃でしたが

南からの気流が作用して湿度は高め

思うほど寒さを感じずに

朝を迎える事が出来ました

 

6:51

駐車場を出発

徳和集落の中に続く道を辿る

吉祥寺や文化財指定の古民家の前を通って

林道へと入って行けば

何時しか集落を見下ろせる

高台まで登って来た

こうして見ると徳和集落は

思いの外建ち並ぶ棟数も多く

桃源郷のような風情を醸して

ここは古からの山岳信仰の

ベースだった事が伺える

 

 

 

更にその林道を辿って行くと

確りとした防獣柵ゲートに突き当たる

 

 

 

そのゲートを抜けると直ぐに

道満尾根の登山口

 

 

 

道は結構な傾斜で上りだす

まだ人里に近いという事もあるが

多くはヒノキの植林地

少し薄暗い林の中を登って行く

 

 

 

高度が上がると

道は植林地から雑木の森へと続く

明瞭だった道型は

真新しい落ち葉が積もり

全てを覆い隠すかのよう

だが、そんな事には惑わされない

古から踏まれてきた道は

僅かな窪みを落ち葉の面に主張する

 

 

 

更に高度が上がると辺りに霧が漂いだした

予想をしていた通り

低い雲の中へと入って来たのだ

 

8:13

道満山の山頂へと辿り着く

お饅頭のような丸い山頂には

まだ背の高い樹木が並び

霧でなくても展望は得られなそう

ここで遅い朝食を摂る

 

 

 

道満山から緩やかに鞍部へと下る

辺りはカラマツの植林地

標高に依って樹種を変えるのは先人の知恵?

そんな事を想いながら

霧の尾根道を登り返せば

 

 

 

大平高原への林道を横切って

再び雑木の森へと入って行く

道は傾斜を増した岩ガレ道

真新しい落ち葉が岩間を埋めて

足の置き場にも気を使う

 

更に高度が上がると

何時しか霧も消え去った

如何やら雲の上へと抜け出したようだ

急だった道も傾斜を緩めて

歩きやすい尾根道へと切り替わる

 

 

 

その尾根道は突如として

開けた萱原へと躍り出る

そこは扇平

前方には目指す山頂が

流れるガスの間に見える

 

 

 

9:51

その扇平の中程の月見岩へと辿り着く

 

 

 

ここは中々の展望地なのだが

今日は雲の上辺ギリギリ

頻繫にガスがやって来て

思うように展望は得られない

辛うじて小金沢連稜を望む事が出来た

 

 

 

扇平の萱原から再び樹林帯の中へ

道は岩ゴロのガレ道だが

扇平からは人気のメジャールート

確りと落ち葉も踏まれて

ルート取りに惑わされる事もなくなった

 

 

 

さて、ここからが乾徳山の核心部

岩ゴロ道はクサリ場も交えて

岩登り要素が増してきた

ルートを遮るように

太い倒木が岩場に横たわる

それを何とか乗り越えると

目の前には髭剃岩

狭い割れ目を辿って先まで行けるが

何度も試しているので今回はパス

 

 

 

そこから岩場を登ると

展望が開ける

直ぐ足元まで迫る雲海の向こうには

雲に見え隠れする南アルプス

富士山は頭が見えたり遮られたり

雲海の上辺の揺らぎは

日本一の頂きも翻弄する

 

 

 

更に岩場は続く

ホールドの豊富な雷岩

ここはクサリに頼らずにクリア

 

 

 

そして岩屋のような

胎内岩の右側を通過すれば

 

 

 

程なくして鳳岩に辿り着く

ここはこのルート一番の核心部

クサリに縋りながら

真っ平な岩に走る

クラックを頼りに登り上げる

 

 

 

その上部には真新しいクサリ

前回(2021年)はここにクサリが無くて

ちょっと難儀だった記憶が

ですが、今回は楽勝でした

 

11:02

乾徳山山頂へと辿り着く

 

 

 

山頂には幾人もの登山者の姿

平な部分は無いが

皆さん其々に山頂時間を楽しんでいる

 

では、何時もの展望写真をば

南方の甲府盆地は雲海の中なので

東側の奥秩父辺りから反時計回りで

 

 

 

以上、今回はこんな展望でした

標高2031mの乾徳山

今日の雲海は微妙な高さでしたね

 

平場の無い山頂から北側へ下る

こちらも中々の岩場道

クサリとハシゴで岩場を下りて

 

 

 

静かな次の岩場で一休み

ここでランチ休憩とする

弱く冷たい風はあるものの

日差しがあって

程々の山頂時間を過ごせたのでした

 

その岩場を下ると黒金山との分岐点

ここを国師ヶ原方面へと向かえば

急傾斜のガレ道が始まる

幸いな事にここは樹林帯の中

程よい立木に身を委ねながら

どんどん高度を落として行けば

トラバース気味にルートが切り替わる

道は相変わらずガレ道だけれど

脚への負担は随分と軽くなった

 

 

 

そんなトラバース道も傾斜を落として

鬱蒼と茂るコメツガ林へと入って行く

林床は相変わらず岩ゴロなのだが

緑濃い苔に覆われて

ここだけ異世界のようでもある

 

 

 

その苔の世界から

ダケカンバ林へと抜け出せば

12:47

そこは国師ヶ原の避難小屋

ちょっと中を覗いてみれば

入口に薪ストーブが据えられていて

内部は綺麗に保たれてました

 

 

 

そして避難小屋から僅かに歩けば

国師ヶ原の十字路

ここを登山口のある徳和方面へと下って行く

辺りはすっかり雑木の森

高度が落ちると

まだ紅葉の樹も見られる

 

 

 

更に高度を落として行けば

カラマツ林から杉林へと

植林地内に道が続き

 

 

 

そろそろ大腿筋が悲鳴を上げそうという頃

14:05

漸く乾徳山の登山口へと下り立った

 

 

 

後は徳和集落への林道を下るのみ

ダラダラと林道を辿れば

何時しか徳和の集落の中へ

 

14:39

車を置いた徳和駐車場へと到着です

 

 

 

今回で三度目の乾徳山

道満尾根は2009年に辿っているのですが

すっかり記憶から抜け落ちてました

なので今回は新鮮な気分で

道満尾根を辿れたのでした

まあ、その善し悪しは何れにしても

歳は取りたくありませんね