花見ヶ原から赤城山を目指して | 気ままにアウトドア

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2023年2月18日

 

 

この日は谷川岳をと考えてましたが

上越国境稜線を挟んで

日本海側の天候がイマイチの予報

いくら太平洋側の天気が良くても

こんな時は稜線付近は

荒れ模様になる可能性もある

という事で谷川岳は断念して

今回も何時もの赤城山へ

今季は少雪気味という事もあり

もしかしてアプローチ出来るかも?

久しぶりに冬の花見ヶ原から登るのも良いな

そんな想いから赤城山東面を訪れてみました

 

 

 

 

 

 

沼田市へ抜ける県道62号線から

花見ヶ原への市道へ入ると雪道

除雪はされて無く心細い轍が続いている

狩猟時期ならハンターさんの車も入るが

今期の猟期は15日に終了している

心細い轍はそのハンターさんが残したもの?

恐る恐るかつ慎重にその轍を辿って行く

 

幾つものカーブを曲がり

車は思いの外順調に進んでくれたが

日の差さない杉木立の部分まで進んで

遂に深雪に捕まってしまった

「あ~、やっちまった~!」

以前にもこの道でスタックの経験があり

慎重にルートを見定めていたつもりだったが

深雪は意外な所にトラップを仕込んでいた

 

車を降りて車体周りを観察すると

車体は雪面から離れていて

”亀の子”にはなってなく先ずは一安心

車輪の前後の雪を取り除けば何とかなりそう

生憎、スコップは積んで無かったけれど

山用に防寒テムレスを持っていたので

手で車輪前後の雪を搔き出して脱出を試みる

だが、車輪は空転をして車は一向に動かずだ

 

再度、車体周りを観察すると

手で取り除くことが出来なかった

車輪の際の堅雪が悪さをしているらしい

さて、どうしたものか

 

今回は赤城山という事で

ピッケルは置いてきてしまったしで

車の中から使えそうな物を物色すると

ジャッキを回すバーが使えそうと閃く

早速、そのバーで堅雪を砕いて取り除く

これが意外に良い仕事をしてくれて

堅雪をきれいに取り除くことが出来た

 

再度、脱出を試みると

車は見事に動き出して脱出成功

「やったね!」

そのまま車をバックさせて

日の当たる場所まで引き返した

そこは雪も少なくて一部路面も出ている場所

今回はここに車を置いて

スタート地点とします

 

それにしても思い付きは良く無いですね

やはりここに来るには下準備は必要でした

こんな事で30分のロスは大きかったです

 

さて、ここは登山ブログでしたね

山行の話しを始めましょう

 

手短に身支度をして

10:02

車を出発

心細い轍の車道を歩き出す

その轍には一人分の足跡が続く

ここへ来るときに市道入り口で見た

車の持ち主かも知れない

この時期にここから登ろうなんて酔狂な奴は

自分一人だけかと思っていたが

同類の人間もいるらしい

 

 

 

市道は林道を分けると花見ヶ原へと上りだし

中ほどの駐車場の先でクサリの車止めがある

轍はその駐車場で終了していたが

更に車止めの先に一人分の足跡は続いている

 

 

 

先ほど車を置いた時点で

長い車道歩きは覚悟していたが

雪の中の車道歩きは意外なほど長かった

 

10:41

漸く花見ヶ原の黒檜山登山口へと辿り着く

 

 

 

ここでストックを取り出し

スノーシューを装着

登山道を歩き出す

先行者のトレースを見ると

アイゼン装着のよう

結構な深雪に苦労して登っているようだ

自身はスノーシュー

やっぱりこの浮力を知ってしまうと

後戻りは出来そうにない

 

 

 

11:14

森林公園内の林間歩道を分けると

そこから本当の登山道

 

 

 

ですが、雪道には変わりはなく

相変わらず一人分の足跡が続いている

 

 

 

道は徐々に傾斜を増して

笹の類いもすっかり雪の下に隠された

積雪量も増えているはずだが

先行者のトレースは確りと続いている

 

 

 

一人でよく頑張ってるな~と

思っているとその先行者が下りてきた

てっきり山頂を踏んで下りてきたかと思い

「早いですね~」と声を掛けると

「時間が足りないので途中で下りてきた」

との事

まあ、ひと其々に事情があるものです

 

そこから一頻り登ると

その先行者が引き返した地点に到達

その先には真っ新な雪面が続くのみ

雪面をかき乱した跡は一切無くて

自身の前に道は無い

自身の後に道は出来る・・・

的な感じで何か嬉しいような怖いような

微妙な心持ちになった

 

 

 

さあ、心機一転

真っ新な雪面にトレースを刻んで行く

 

 

 

途中、見覚えのあるミズナラの樹が現れる

ここは無雪期にはゴツゴツとした大岩が

乱立する場所

春にはヒメイチゲが密っそりと花開いて

自身お気に入りの場所なのだけれど

今はすっかり雪に覆われて

そんな様子は微塵も感じられない

 

 

 

12:32

そのミズナラの窪地からひと登り

花見ヶ原から2㎞地点までやって来た

ここは山頂までもちょうど2㎞の中間点

 

 

 

ここで昼食がてら少休憩

何時ものコンビニパンと

蜂蜜紅茶でお腹を満たせば

何か妙に満足してしまって

今日はここまでで良いかな~

って気分になってしまった

赤城の山頂は何度も踏んでるし

このコースも幾度も歩いてるしで

拘るものは何もなし

気分的に満足ならば

ここから下山ってのも悪くはない

 

この先の雪面を見れば

小さな獣の足跡が一列と

真っ新な雪面が奥まで続いていて

無垢な冬景色が保たれている

ここはそのままそっとしておこう

 

 

 

そうと決まれば下山モードに切り替わる

自身の付けたトレースを忠実に辿って行く

 

 

 

これは野ウサギかな?

アニマルトラックは随所に残されていて

それを見つけるのもまた楽し

 

 

 

中ほどで樹林の隙間から皇海山

先ほどまでの青空は

雲に覆われてしまったけれど

3月並みと言われた今日の気温は

雪の中でも寒さを感じられずだった

 

 

 

更に下って森林公園内まで戻ってきた

ツツジの樹には花芽が沢山

今年のツツジは期待出来そうと

早くも雪山で春を想って

 

 

 

緩やかな森林公園内から

市道へと下り立てば

後は車道をテクテク戻るのみ

所々深雪もあるし雪面は続いているので

スノーシューは付けたまま

 

14:17

無事に車へと到着です

 

 

 

思い立って来た花見ヶ原ルートですが

やはり赤城東面は静かで好い所でした

ただ、やはりアプローチの道は

厳しいものがありました

この時期にここへ来るには

クロカン四駆にタイヤチェーンは必携

普通車四駆にスタッドレスでは

条件的に厳しいものでした