苗場山(その三) | 気ままにアウトドア

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2022年8月6日

 

 

(その二)からの続きです

 

 

 

 

 

 

”雲尾坂”の急登道を

花々に癒されながら登り上げると

11:13

頂上台地へと辿り着く

 

 

 

案の定、山頂部にはガスが漂うが

思っていた程の濃霧でない事が救いでした

まあ、山ではよくある事と

落胆もせずに淡々と

山頂へ続く木道を辿って行く

 

木道傍で風に揺られる白い花を見る

それはセリ科の花だった

 

 

 

遠巻きに見てワタスゲかと思ったが

近付けばレースのようなシラネセンキュウ

そもそも、苗場山へ来たかったのは

ワタスゲを見たいと思ったから

それなのにずっと週末は天候が悪くて

日にちが流れに流れて

この日やっと来る事が出来たのでした

 

そのワタスゲ、木道を暫く進むと

池塘の傍で白い綿毛を風に揺らしてました

もう時期的に無いだろうと思ってたのですが

まだ残っててくれたのです

 

 

 

そしてその池塘には

寒冷地に生えるイ草の仲間

ミヤマホタルイの群生も見られて

 

 

 

なるほど、見ようによっては

稲田にも見えなくはない

ここ苗場山の名前の由来は

この池塘の様を稲の苗代に見立てて

名付けられたものという

 

池塘の縁にはもう一つの白い花

 

 

 

中腹の中ノ芝辺りでも咲き出していたが

標高の高いこの頂上湿原でも

同様に咲き出しているとは?

多分、雪解けのタイミングが

同じなのかも知れません

 

 

 

池塘のエリアから分岐点を山頂方面へ

木道を辿り広めの休憩スペースを過ぎて

 

11:34

苗場山の山頂へと到着

 

 

 

だだっ広い頂上台地の一角の

恐らくここが最高点と思える地点に

頂標は立っている

ただここは平地にある広場のような雰囲気で

山頂に立ったという気分にはなれない

 

嘗てはこの頂標周辺がテント場だったが

今は植生保護の為に慕営禁止となっている

 

そのテント場跡地には

終わり掛けのモミジカラマツ

少しずつ植生が戻って来たのか

こんな植物たちが進出してきていて

これもまた盛期に見れなかったのが

残念でならない

 

 

 

山頂から山小屋脇を通って

再び湿原へと下る

眼前には見渡す限りの大湿原の広がり

ここへは何度も来ているが

山上のこの湿原の存在が

毎度の事、本当に不思議でならない

 

 

 

小赤沢へ続く木道へ下りて

休憩スペースのベンチで一休み

ここで昼食タイムとする

 

休んでいると時折雨粒が落ちて来るが

降りは然程でも無く

直ぐに止んで薄日も射してくる空模様

どうやら雲は厚くはないようだ

快晴の山を望むのは毎度の事ですが

これはこれで凌ぎやすい暑さ

この時期は曇天の山も悪くはない

 

 

 

さて、そろそろ下山の途へ

神楽ヶ峰への木道へと進路をとる

相変わらず木道傍には花々が見られて

 

 

 

山頂からの道を合わせると池塘エリア

やっぱり池塘は青空の下で見たかったが

天候はどうにもならない

 

頂上台地の縁まで戻れば

その先は”雲尾坂”の急下降路の始まり

瘦せた尾根道を見下ろして

 

 

 

ガスが切れれば神楽ヶ峰も見える

 

 

 

鞍部のお花畑まで下りて

苗場山を振り返るが

やはり頂上台地はガスの中

 

 

 

お花畑では往きに撮らなかった花を

幾つかカメラに収めて

 

 

 

お花畑から神楽ヶ峰へと登り返す

”雷清水”の冷たい水で喉を潤せば

やっぱり少しばかり鋭気が蘇る

岩清水は当に”力水”

こんな場所の水場は本当に有り難い

 

13:53

神楽ヶ峰を通過すれば暫くは緩やか道

股擦り岩を乗り越えて木道に復帰すれば

眼下にカッサ湖が見えてくる

奥に見えるのは上越国境稜線

彼方もやっぱり雲の中だ

 

 

 

ニセ神楽直下から

木道の下降路が始まる

トントンと足音を響かせて木道を下れば

雲間から日差しも現れて

どうやら雲のエリアから脱したもよう

山あるあるですね

 

14:09

程なくして中ノ芝の休憩スペース

ここで暫しの休憩タイムをとって

残りの木道路を下って行く

 

 

 

”下ノ芝”を過ぎれば

洗堀で荒れたガレ道

小沢のように水が流れるが

水量は少なくて歩行には支障なし

 

 

 

やがて樹林帯へと入って

涼しい木陰の道

相変わらず洗堀で荒れたガレ道は続く

 

そんな道すがらに見つけたオウレンの実

手を広げたような形が何とも可愛らしい

 

 

 

樹林帯の道は程なくして

ゲレンデの草地へと躍り出る

そこは祓川コースの登山口

後はゲレンデ中の舗装路を下るのみ

往きに見たヨツバヒヨドリの群生地には

時間が遅すぎたせいか

残念ながら蝶たちの姿は見られなかったけど

見事な咲きっぷりは健在

この山は最後の最後まで

花を楽しませてくれました

 

 

 

16:33

無事に登山者駐車場へと到着です

 

 

 

 

苗場山のワタスゲを見たくて

やって来た今回の山行

時期的に遅いかと思っていましたが

幸運にもまだ残っててくれました

ただ、期待していた花々は

どれも盛期を脱していて

チョット残念な状態でした

それでも何とか見栄えの良さそうな

花を選りすぐって撮影

今回のブログアップとなりました

次回は是非とも花の盛期に

訪れたいものです