バリエーションルートで赤城山 | 気ままにアウトドア

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2020年12月27日

 

今週も飽きずに赤城山でした

今回は以前より気になっていた

黒檜山から南東に伸びる尾根

ちょうど駒ヶ岳から東に見下ろせば

中程に気持ちの良さそうな笹原を配し

ツツジの頃はその一帯が赤く染まる

勿論、その尾根には道は無く

登るならバリエーションルートとなる

そんな尾根をこの足で確認したくて

まだ雪浅いこの時期に登ってみました

 

 

乾いた路面の県道62号線から

林道花見ヶ原線へ入ると早速雪道

今冬は順調に雪が積もってるようです

 

林道の積雪状況

 

 

今回は国有林専用林道との分岐点の

小広い路肩に車を駐車

 

身支度をして

7:44

車を出発

先ずはゲートを抜けて国有林専用林道へ

分岐点から100m程の雪の無い除雪区間を歩き

雪が出てきた所でアイゼン装着

その先、向かう路面は真っ新な雪面

あるのは動物たちの足跡のみ

今日はハンターさん達も入って無いようだ

 

雪面に夥しいアニマルトラック

 

 

8:45

一頻り新雪の林道を歩いて

高楢川沿いまでやって来た

ここから林道を外れて高楢川の対岸へ

先ずは小さな涸れ沢を伝って川床へ下りる

ここは高楢川の源流部

故に流れは細く難なく徒渉が出来た

 

高楢川源流を徒渉

 

 

渡った対岸は酷く脆い斜面

ゴロゴロの砂礫斜面を登って

その先は薄い笹薮漕ぎ

 

 

 

更にもう一度涸れた沢を渡れば

目指す尾根への斜面が始まる

先ずはガラガラの砂礫斜面

雪を被って踏ん張りが効かないが

両手を使って登り切る

 

その先は若いヒノキの植林地

背丈程まで枝打ちがなされ

登るには楽だったが

次に現れたのが大岩のゴーロ帯

どう見ても真っ直ぐに進む事は叶わず

ここはゴーロ帯の縁を東へ巻く事に

 

ゴーロ帯を巻く

 

 

だが、巻くと言っても簡単ではない

ゴーロ帯の縁は笹の密藪と倒木の連続

足場が悪い為か食欲旺盛な鹿たちも

この笹薮には手を出さないようで

笹は伸び放題だ

 

一頻り藪と格闘してゴーロ帯を巻き切ると

明るい斜面に出た

(藪漕ぎの後だからそう思った)

GPSを確認すると

そこは目星を付けていた枝尾根の末端

後はこの枝尾根を登れば良いだけだ

自身の勘の良さに思わずニンマリする

ただ、この枝尾根

思っていたより傾斜が急だった

まあ、笹の密藪よりはマシだが

それでも頑張って登るしかない

 

中程まで登って少休憩

ウエア調整とエナジーチャージ

出発時の気温は-4℃だったが

この時間はプラスへ転じたのか

風も無く陽射したっぷりだ

 

枝尾根を登る

 

 

残る斜面をジグを切って登り切ると

そこはだだっ広い主尾根の上部

地図で想像した通りの場所だった

ここから緩やかに西へと進路を変える

主尾根は徐々に幅を落として樹林が切れる

目の前に現れたのは

明るい日差したっぷりの笹原と

正面には目指す黒檜山と駒ヶ岳

風衝地なのか雪も無く

そこは別天地のような場所だった

 

 

 

開けた南側には

尾根越しに薄っすらと富士山

今日の大気は水蒸気量が多いようだ

 

遠く富士山が見えた

 

 

明るい尾根は更に続き

少しばかりの樹林帯を潜り抜けて

再び開けた笹原へ出る

ちょうどそこは駒ヶ岳から見下ろせる笹原

山上から見下ろして

「何時かは行ってみたい」と思っていた場所だった

ただ、言ってしまえば

何の変哲もない笹原なのだが

想いとは不思議なもの

妙に嬉しさが込み上げて来た

 

駒ヶ岳から想いを込めて見下ろしていた笹原

 

 

その笹原の中程に四角い裸地がある

錆びたワイヤーロープが放置されていて

林業の機関小屋の跡なのかも知れない

 

 

 

そこからは北側の展望が得られる

同じ赤城山中なのだが

黒檜山でも駒ヶ岳でもない角度から

皇海山が望めて

チョット得した気分だった

 

 

 

尾根は再び樹林帯の中へ

日差しに忘れていた積雪も復活

 

 

 

で、お決まりのように

ミズナラの古木のご挨拶

長生きの命は何時も力を与えてくれる

 

 

 

登るにつれて雪は深さを増してきた

そんな尾根上に鹿たちの付けたトレース跡

これが意外にも楽ちん道

有難く使わせて頂く

 

獣たちのトレース跡を辿る

 

 

進むにつれていよいよ傾斜も増してきた

花見ヶ原ルートに突き当たるのももう直ぐの筈

 

そんな斜面に意図的に雪を除けた場所がある

周りを見回してても人の足跡は無い

あるのは鹿の糞と足跡ばかり

どうやらここは鹿たちの寝床の跡のよう

流石の野生動物でも

雪上の厳しさは堪えるのか

きれいに雪を除けてある

 

鹿たちの寝床

 

 

そんな微笑ましい痕跡を見て

斜面を登って行くと

傾斜が緩みだす

 

12:17

遂に花見ヶ原ルートへと登り着く

そこには人間の付けた一本のトレース跡

後はこのトレースを辿るだけだ

 

花見ヶ原ルート

 

 

やはりトレースを辿るのは楽ちん

これまでの登行ペースとは格段の差だ

 

12:34

南側の絶景スポットへ到着

お決まりの写真を一枚撮って

 

 

 

御黒檜大神と山頂はスルーして

 

 

 

北側の絶景スポットへ

今日の上越国境稜線の眺めは良好

ただ、西側の浅間山方面はイマイチ

低気圧が近付いているせいか

薄ぼんやりと眺められるだけでした

 

 

 

絶景スポットで写真を撮ってとんぼ返り

御黒檜大神で遅い昼食タイムとする

風の無いポカポカ日差しのなか

休憩には持って来いの条件でした

ただ、名物の霧氷は落ちてしまってましたが

 

さて、下山は花見ヶ原へのノーマルルートで

確りと踏まれたトレースをサクサク下る

やはりトレースとは有り難いものだ

 

14:10

中間点を通過

 

 

 

日はだいぶ西へと傾いて

ここ東側斜面は山影の中に入り

空気がグッと冷えて来た

こんな山へ来ると日差しの恩恵が

如実に感じられる時でもある

 

ドライフラワー化したツルアジサイ

 

 

道は次第に傾斜を緩めて

カラマツ林を抜け出せば

花見ヶ原へと入り込む

 

14:57

花見ヶ原登山口へと下り立って

 

花見ヶ原登山口

 

 

後は公園接続路を

林道分岐点まで下って行く

 

15:16

分岐点の車へ到着

 

 

***** 黒檜山南東尾根 ******

*  ここは道の無いバリエーションルート  *

*  故に熟達者のみに許されたエリアです *

*    未熟者の入山は控えて下さい    *

********************

 

 

 

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今年も残すところあと僅か

今年はコロナ渦に翻弄された一年でした

そんな中、折を見て出かけた山々の記録へ

訪れてくださった方々

コメントやいいね!を下さった方々

本当にありがとうございました

来年こそコロナ渦が終息する事を願って

皆様、良いお年をお迎えください。