夫の考える偏差値 前編 | マイペースな日々

マイペースな日々

『中学生 いじめと学級崩壊』というタイトルを変更しました。
息子は2024年に大学生になりました。

あおいです。


偏差値とは、なんぞや。
…と、問うてくる、高校受験生(10月)

息子は受け身だったから、本当に何の夢も希望もなく、高校を選んでいたんだ。
ということが、よく分かってしまいました。
学校と塾の三者面談を経て、この状態です。

確かに、中学校の進路指導では、実力テストの結果から志望校を選びます。
「○○高校に行きたいなら、あと50点ほど伸ばしましょう」というような指導方法です。
ここに、偏差値という概念が入り込む余地はありません。
確かに。

もちろん、偏差値は万能ではありません。
県下一斉の実力テストで判明する偏差値は、今の県の中学3年生のなかで、上から何人目くらいの位置に立っているのかな、くらいな意味合いです。

毎年、大体、このくらいの位置に立っていた人が入学出来る学校だよ、というのが、学校の偏差値と呼ばれるものだと思うんですが。
私の説明が回りくどいのか、どうにも息子には伝わりません。

ということで、夫にバトンを渡しました。

夫→おばけ
息子→ゲーム

おばけ「今の段階で、将来を見据えた行動が出来るヤツは、この偏差値という概念の外にいる。なぜなら、そういう人たちは努力が出来る人間だからだ。

 だが、普通の中学生の大半はそうじゃない。
 アキトも含めて、何となく高校進学を考えている生徒ばかりだろう、これは、別に責めているわけじゃない、大体そうだから、そこは問題じゃない。

 県の中学3年生全員を、プールに入れるとする。
 もしも全員が努力出来る人間だらけだとすると、このプールは澱むことなく流れ続けるだろう。
 でも現実は?
 恐らくこのプールは澱んでいて、動きが少ない状態だと想像できるだろう。

 さて。
 中学校の先生は、このプールを眺めているわけだけど、何を考えていると思う?」


ゲーム「プールの水をキレイにしたい? 努力しなさいって言う?」

おばけ「そうだね、でも、それは不可能だ。例え先生でも、生徒を動かすのは難しい。
 だけど、このままじゃダメだから、先生は高校という新しいプールに生徒を移動させようと思うんだ。

 先生たちは「偏差値30以下」と書かれた大きな網を持っている。
 その網には、アキトの学校でいうなら今現在、最下位付近で停滞している生徒たちが引っかかる。
 その網にかかる子はね、努力の方法が分からなくなっている生徒ばかりだと思う。
 そういう、将来の夢とか目標意識とか持っていない生徒を、このまま社会に放流してしまうと、場合によっては悪い大人に食い物にされてしまうかもしれない。
 だから先生たちは心配して、その網にかかった生徒たちを、偏差値30以下の新しい高校プールに放流するんだよ。
 新しいプールになることで、元気に泳げるようになる生徒も出てくるかもしれないね。」

 

※ 長くなりました、つづく。