沈黙の懇談会と3年生 | マイペースな日々

マイペースな日々

『中学生 いじめと学級崩壊』というタイトルを変更しました。
息子は2024年に大学生になりました。

あおいです。

さて。
ナンシーさんが騒ぎ損ねた参観日の懇談会。
懇談会から参加した保護者も含め、全員で10名足らず…参観の資料も特になく、担任の先生が話始めました。

三者面談が先生的には充実していたらしく、そこそこ自信を深めていたようでした。

まず、以前はクラス全体が騒いでいたイメージだったそうなのですが、今は数人を注意すれば済んでいる状態だということ。
授業中に歩き回る子も、一日に3人くらいに減っているということ。
授業中にトイレへ行く生徒が減り、トイレ環境も清潔さを保てるようになったこと。
三者面談を経たことで学習面に危機感を持つ生徒が現れてきたことで、一学期とは違う雰囲気になったと、先生自身が感じていること。

「一人一人は素直な子たちです。
集団になるとメリハリがつかなくなることもありますが、丁寧に指導していきたいと思います。
学力も、ちゃんとついてきていると思います」

前回とは打って変わって、誰も質問することなく、あっという間に懇談会は終わりました。
基本的に担任の先生の口からは前向きな発言ばかりが出てくるので、私としては何とも言えないという気持ちでいました。

一学期ほどの厄介事が降りかかっているわけでもなく。
先生は前向きになっているし。
ブログを書き始めた当初の、あの苦しい状況を考えると、随分と落ち着いているし。

***

2年生の校舎を出ると、中庭にモノが散乱しています。
教科書、ワーク、セロハンテープ、今日の授業で使ったと思われるプリントが紙ヒコーキの形をして落ちていました。

3年生のものです。

それらをかき集めようと手を伸ばすと、他の保護者から「えー、拾うなんて、えらーい!」と声をかけられました。

「拾って、どうするの? まさか職員室に持っていくとか???」
「………うん、そうだけど…?」
「先生に言うとか、イヤじゃない???」
「落とし物を届けるだけなのに、何がイヤなの?」
「何か、先生たちって、冷たい感じしない? わざわざ届けてイヤな気持ちになりたくないなー」
 → 全国統一の学力テスト
 → 懇談会8

何と言っていいものか分からず、笑って誤魔化してしまいました。
先生方から想定外の態度をとられたとき、それを「冷たい」と思って傷つく気持ちは分かります。
でも、放置は出来ない。

かき集め、職員室に行くと、そこには教頭先生がいました。

「すみません、3年生のものと思われる教材や文房具が中庭に散乱していましたよ」
「あー…3年担当の先生!」

教頭先生はすぐに3年生を担当している先生にバトンタッチして職員室を出ていきます。
バトンを渡された先生は、苦笑をしながら「すみません」とだけ言いました。

そう。
「すみません」とか「ありがとうございます」とか言って受け取るだけのことを、教頭先生が回避したことに、私は思わず笑ってしまいました。
なるほど、たいしたコトじゃないけども、少しはイヤな気持ちになったなぁ。
言っちゃなんですが、教頭先生こそがこういう出来事の当事者ではないのでしょうか。
そして、この教頭先生の回避行動を、先生方はどう思っているのだろう。

「3年生、落ち着きませんね」
「え、えぇ、困ったものです」
「何か、良い知恵があると、いいですね」
「本当に、何か、すみません…」

***

何となく楽観的な気持ちになりつつあったけれども。
この学校の現実から目を背けてはならないと、強く思いました。

例えば。
担任の先生がどれだけ一生懸命でも、それが報われなくて気の毒だと思っても、彼に指導力が不足している事実が変わるわけではありません。
中学2年生の教室で、授業中に歩き回る子がいること自体、笑顔で話している場合ではないのです。
学年主任の先生が、参観日とは言え授業を支配することが出来たからには、そこに技術があるはずです。

技術の無い者がクラス担任を受け持ってしまう悲劇はなぜ起こるのか。
悲劇が発覚したとして、その場合の次善の策とやらは本当にないのか。

…結局は、上司(校長先生や教頭先生)の質の問題だったりするのでしょうか?