就学時健診 | マイペースな日々

マイペースな日々

『中学生 いじめと学級崩壊』というタイトルを変更しました。
息子は2024年に大学生になりました。

あおいです。
 
息子を取り巻く現状を深く思索するために、彼の幼いころの話を書いています。
息子は発達障害の診断をいただきませんでしたので、グレーゾーンに属しているであろう子です。
 
早産児、その中でも1000gに満たずに生まれた息子は、フォローアップをしてくれている病院の先生から「発達が追いつくのは小学校低学年かなぁ」と言われていました。
身体は早産児とは思えないほど平均より大きく育ちましたが、口数は極めて少なく、運動神経も良くはありませんでした。
大人の指示は通っているのですが、とにかくマイペースで、人より遅れていようが何だろうが楽しそう。
自分に出来る精一杯が発揮されたら、満足してしまうような状態でした。
 
小学校でもこんな状態でやっていけるんだろうか。
支援学級か、就学猶予か、検討したほうがいいのだろうか。

でも、本人は特に困ってないんだよなぁ。
 
幼稚園でのやんちゃな子からの意地悪以外、私も困ってはいないのです。
うっすらと「普通」の子からも距離を置かれている空気を感じたりはするのですが、それについても息子は気が付いていません。
他人様に多大なる迷惑をかけているのならともかく、こちら側が何か配慮しなくてはならないとも思えません。
 
幼稚園の担任の先生も「息子くんはマイペースなだけですし、特に配慮はいらないのでは?」という姿勢でした。
運動を伴う行事は相変わらず端っこに追いやられていましたが、式典でのお礼の挨拶など舞台の中央に立たせてもらえることも増えていました。
この幼稚園で息子は「長文を暗唱し大声で発表ができる」ことを見つけていただいたのです。
よくまぁ口数が少ない息子から、このような特技があることを発見してくださいました。
 
11月に入り就学時健診がありました。
今までの健診とは違い、ずっと付き添うことはできません。
集団のルールに自ら従いながら動かなくてはならない健診です。
マイペースだから難しいかもな、と思っていましたが、ちゃんとこなして帰ってきました。
特に再検査になることもなく、このまま普通級の小学生になることが確約されました。

むしろ、私の周りで再検査になった子は皆無でした。
もしかすると、発達障害の診断をいただいてない子は、一律、普通学級に進学なのかもしれない。
 
今、息子は中学生です。
私たちが住む市町村では、息子の通う中学校だけが情緒支援学級を持ち、通級指導を行える体制にあります。
「どんな子でも、学校生活に困り感があるのなら通級指導の対象になれる」とうたっていますが、現実はそうでもありません。
 
例えば学業に対する困り感について、本人たちが声を上げないからといって放置しているのはいかがなものか。
カタカナが書けない子も、ローマ字が書けない子も、九九が怪しい子も、誰も通級指導は受けていません。
いわゆる発達障害以外の子でも支援する、という考え方が浸透していません。
「その困り感は、保護者から言い出してもらわないと」と学校側は言いますが、参観日にしか教室に入らない私が気が付くことを、現場の先生方が気が付かないとは思えません。
先生方からのアプローチでは、揉めてしまう時代になってしまったのでしょうか。
 
学業がおろそかになれば、授業の大半はつまらないものでしょう。
それでも楽しく学校に通うためには何が必要でしょうか。
行事ですか? クラブ活動ですか?
 
そういえば先生に怒られても息子に絡むのを止められない子が言っていました。
息子をイジメてはいないし、息子が嫌がっているとも思ったことはないし、息子の反応が楽しいので「暇つぶし」に丁度いいのだと。
反応をしめさなければ解決する、と大人は思いますよね。
でも、反応するまで執拗に絡んでくる場合、本当にどうしたらいいのでしょうか。