下関青い鳥動物愛護会との出会い(後編)
Mさんご自宅のに招き入れられた後、Mさんは気さくに
いろいろなお話をして下さり、
もともと人間が捨てた犬猫を、さらに人間の都合で殺すという
身勝手な殺処分自体を減らさなくてはならないことを前提に、
どうしても殺さなくてはならないなら、せめて苦痛のないものに
するのは人としての最低の義務だということをおっしゃいました。
そして下関の動物愛護センターの殺処分を、動物が苦しまず天国に
行ける方法へと改善してもらうために数々のご努力をされた
お話をたくさん教えて下さいました。
また会で使っていた資料などもたくさんいただきました。
私たちはおいしいお菓子も沢山いただき、心も体も癒されて
帰途につきましたが、また次の悩みが生まれました。
というのは、この会見で、
下関青い鳥動物愛護会の皆様が、33年もの長い間、
地道に活動を続けてこられ、行政の人たちともおだやかな、
良い関係を築いてこられた、歴史ある団体だったということを実感
したからです。
私達のような生まれたての団体は、 どんな失敗をするかもしれず、
何かを助けていただく中で、Mさんと「下関青い鳥動物愛護会」さんに
ご迷惑をかけるようなことは、絶対にあってはなりません。
「青い鳥」というお名前に憧れのような想いを抱いていたこと、
私たちの趣旨に「青い鳥」という名前が本当にぴったりだったことから
私たちはお名前の一部でもいただければどんなにいいだろう…と
思っていました。
そんなことはとても言い出せず
また悩みの日々が始まりました。
それから 一週間以上たち、私たちは議員さんに会見したり、
記者さんやマスコミさんと接触することが多くなり、
大きなうねりの中にいました。
そんな中で、Eさんと相談した結果、
やはりどうしても青い鳥動物愛護会の名前と深い知識をいただか
なくては、もう一歩も進めないという結論に至りました。
失礼なこととは十分に承知で、でももう本当に勇気を振り絞り、
覚悟をして電話をしました 。
電話はすぐにつながり、お名前をいただきたい旨をお願いすると
Mさんはあまりにもあっさり、なんの躊躇もなく「いいですよ 」と言われました。
完全に保身がなく、 動物の幸せだけを考えたお言葉でした。
私は信じられない気持ちで、「とにかく お名前はいただきますが、
何かあっても下関青い鳥動物愛護会さんとは関係のない別の団体です。
全ては私達の責任で行いす。一切ご迷惑のかかるようなことが
無いようにします。」と精一杯申し上げました。
Mさんは優しく、「それはそうですが、何でも相談にのります」とおっしゃってくださり
今も 度々ご指導いただいております。
思えば、「青い鳥」さんに助けを求めてよいものかどうか悩んで
無駄な時間をすごしてきましたが、
Mさんは最初から私達を助け、そだてようと思っておられたと思います。
よく見ると初めてお会いした日に、Mさんは私たちが必要とする
全ての資料を下さっていました。
私たちは「青い鳥」を 探しには行きましたが、
Mさんは、実は最初から助けて欲しいと思った瞬間から
そばに来てくれていた、青い鳥そっくりの方だと思いました。
青い鳥の童話は犬や猫と一緒に幸せを探しに行くお話ですが、
本当の幸せは身近な生活の中にある。
青い鳥は幸せを求める全ての人のところに初めからいる…
ということを著した物語だと思います。
私たち青い鳥動物愛護会もは窮地に立たされた動物たちのところに、
無条件ですぐ飛んで行く、そういう会になりたいと改めて感じさせられました。
ーおわりー