内湖の傍の揺れる猫じゃらし
今日は、びわこ句会のリアル句会。それぞれがきらきらと揺れる猫じゃらしのように、自由に意見を言い合う句会では、飛び交う言葉たちに元気をもらいました。
〇秋の夜汚れた熊に話すこと 敦子
「汚れた熊」はぬいぐるみ、或は生きることに苦労し草臥れ果てた熊のような苦労人などいろいろに想像できる。いずれにしても、どんな話でも優しく聞いて慰めてくれるだろう、秋の夜なのだから。
〇氷水ガリガリごくん生きている 寿子
生きている実感は、こんなところに感じるものなのかもしれない。
〇三つまで積み木積める子甜瓜 雅之
季語の甜瓜の懐かしさから、子供の成長を見守る優しさが感じられる。
〇核なき世界たやすいことさと蟻の言う 登茂子
地球に生きる同じ仲間である蟻たちから、教えられる私達。
〇凌霄花ゆれる九十の誕生日 英子
凌霄花のように明るく生きる90歳。
〇帰省車のあっちむいてホイホイ子らの声 千香子
渋滞に巻き込まれたのか、帰省の車中のちょっとくたびれた様子が、「あっちむいてホイホイ」から感じられる。
〇明日帰る娘と両手に線香花火 香織
楽しさと、だからこその淋しさが感じられる。
〇盆灯籠照らす座敷の広さかな 和彦
この広さは、亡き人を思う寂しさかもしれない。
〇遥か来て姉妹揃って墓洗う 琴美
墓掃除をしながら、久々の姉妹です。
〇夏休み孫の笑顔や百万ドル 寛子
大胆な表現が楽しい。
〇小さき爪チーちゃん色よ鳳仙花 裕子
チーちゃん色が興味深い。
〇黒猫が白猫となり九月 ひさし
九月の不思議な感じ。
〇夕立不発白雲が吸う黒雲よ せり
夏空の雲のドラマ。
〇稲を刈る貴方が主役コンバイン 正明
主役のあなたは誰なのか? 稲、コンバイン、コンバインを運転している青年??
いろいろ意見が出てました。
〇秋の風白鷺城は凛と立つ 知子
秋風の中白鷺城の白が映えている。