妄想*恋の蕾(4 | 青と虹色 ~嵐*大野智さん*天然+大宮~

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大野智さんfanブログ。 愛されリーダー+仲良し嵐5人が大好きです

※以下妄想ストーリー(完全フィクション)です
実在の人物・団体とは一切関係ありません。


苦手な方は華麗に、スルーでお願いします


※おさらいはこちらからどうぞ  妄想*恋の蕾(1)~







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大野くんが学校を辞めてから 1週間…。



「先生。」

もう、彼に ここで そう呼ばれる事もないんだね…

声の方を振り向けば
大野くんと同じクラスだった櫻井くんが そこにいた




「少し…お時間いいですか?」
「ええ。」

「でも…ここでは ちょっと。」

そう言うと 彼は賑やかな教室を抜け出し
いつもの様に生徒会室へと入っていく




「あの…先生、大野の居場所…知っていますか?」
突然の問いに少し 動揺する
「いいえ…私は 知らないわ…」

すると彼はしばらく考えた後
「すみません…  俺  聞くつもりなかったんですけど

 彼が辞める前の日…保健室の前…通ったんです」

「………  !」
「先生は…知らなかったと思うんですが
 彼…  智くんは…  先生の事  本気だったんだろうなって…

彼は自分からは 何も話さない人だけど…
見てると…分かるんですよ。 彼の想いが…

なんて、俺…彼の事が好きで

あ、もちろん 友人として…ですけど
ちょっと…憧れてたから…」

ぽつり ぽつりと 櫻井くんは話してくれる

「智くんが 先生を見つめる姿は 切なかったけど…  

 いつも とても幸せそうだったよ…」



私は 体の奥から 熱が上がってくるのを感じていた

「だから…彼の想い… 分かってあげて下さい…

 偉そうに…すみません」

「……ううん、  ありがとう 櫻井くん…」
私はそう言うと頭を下げた

「あ、この事は誰にも…」

「ええ、あなたが言わないって事は分かるから…」
「…はい」


笑顔で答える櫻井くんと別れたあと
私はまた ぼんやりと 大野くんの事を考えていた

私は…教師として
彼に何か出来たんだろうか…



教師と  して………?



ううん、  違うわ。

きっと、彼が望んでいたのは そういう事ではなかったんだ…


私は…彼よりもずっと年上だし…
教師という立場で…彼を遠ざけた

教師と生徒…それだけで世間は冷たい視線を投げる。

ただ 彼を 守りたかった…


「でも、結局…  何も出来なかったね…」


不甲斐ない自分が情けなくて涙が出る

もう一度…  


あなたに会う事が出来たら…


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あれから__


彼の居場所が分かる事もなく…

半年が過ぎようとしていた。



冬が終わり私の好きな春がやってくる…
大野くんも 何もなかったら
普通に卒業して…新しい生活に入っていたはず。

別れ そして 出会いの春…

私は あまり行く事のない
隣町へと足を伸ばし
あたたかい春の香りに癒されていた

「あ、こんな所にも蕾がある…
 もうすぐ、綺麗な花が咲くね…」

公園を抜け
大通りに出ると
パンのいい香りが風に乗って私の鼻をくすぐった

「そういえば…朝から何も…食べてなかったな」

店を覗くと店内はお昼時という事もあり
人で溢れていた

「そういえば…このお店 TVでも紹介されてたなぁ…」
柔らかい物腰の店長さんは 白いひげが特徴で
この町の人気者と言われていた。



ふとオープンキッチンに目をやれば
店長さんが にこやかにパンを作る姿が見えて
こちらも思わず笑顔になってしまう



そんな中、奥の方で綺麗な手付きで 黙々と作業している男性に目が留まる





「え?!…」




 


眼鏡をかけていたけれど
姿や佇まいは あの時と変わらない……



彼だ。








「大野くん…!」



私は思わず そう 叫んでいた。














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少し、間が空いてしまいましたが
またちょっとずつ動いていきますね~^^

良かったらお付き合い下さいませ*


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