妄想*君に伝えたい(3) | 青と虹色 ~嵐*大野智さん*天然+大宮~

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大野智さんfanブログ。 愛されリーダー+仲良し嵐5人が大好きです

※以下妄想ストーリー(完全フィクション)です
実在の人物・団体とは一切関係ありません。


苦手な方は華麗に、スルーでお願いします










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暗闇の中を

柔らかい三日月の明かりだけを頼りに歩いていく

 



「あの…先輩…」

「ん?」

「その…大丈夫…なんですか?」

「?何が」

「だって先輩には…」


好きなヤツが いる   って…

先輩の言葉を思い出し、胸がぎゅっと締めつけられて
言葉が続かなかった


「どうしたんだよ。何が言いたいんだ?」

「だ、だから! 私なんかといて迷惑じゃないんですか?
どこかで誰かに見られたら…  誤解をされるかも…しれないし…」

繋がれた手に弱く視線を落とす。

「別に、俺がしたくてやってる事だから迷惑なんかじゃねえよ
誤解するやつがいても構わないよ」

優しく向けられる笑顔が 逆に 私の心をさらに強く締め付けていく



「先輩は…」
言いながら涙が溢れてくるのが分かった
だけど涙を見せたくなくて必死でこらえる…

「先輩には…   好きなヤツがいるって …だから

その人が…もし  見たら…」



先輩はすごく驚いた顔をする

「お前…あれ 聞いてたのか」
私は小さく頷く

「そっか…」
先輩はしばらく考え込むと
「知りたいか…?」

そう 私に問いかける

私の中が炎に焼かれる様に熱が体中を覆い
心音がバクバクと震えている
繋いでいた手を離すと 
色んな想いが私の中を駆け抜けていく

知りたくない 知りたくない 知りたくない


心の中では そう叫んでいるのに
首は小さく縦に揺れた


 

 「俺が…    好きなのは…
  

ゆっくりと私に向き直ると確かめるように言葉を発していく

私も思わず息をのみ先輩の言葉に耳を傾ける…

がさがさがさっ!!!
すると突然、近くの林から黒い影が私に飛びかかる

「きゃっ!」
驚きで反射的に体は避けようと動いたけれど 
脳が追いつかず私はバランスを崩し尻もちをついた

「お、おい 大丈夫か?」

「は、はい。大丈夫です」 木霊の様に私は答える

に”にゃ~あ”あ”あ~


見ると近所で飼われている ころんと丸い 黒猫だった

いつの間にか家の近くまで来ていたみたい
先輩は優しく私の手を掴み引き上げると

「今日は何も… いや、 最後に猫に襲われたけどな」 と、ふふっと笑うと
バツが悪そうにくしゃっと笑い
「…また今度 な」
そう言い、私に背を向けると自宅へと帰っていった


私は先輩にお礼を言うと その背中が見えなくなるまで 見つめていた

ほっと  したような 


聞きたかった   ような



淡い靄が私の中に広がっていた





あのまま…聞いていたら 私 どうなっていたんだろう

その夜は答えの出ない想いが巡り
眠る事が出来なかった…