老化という現象は人類にとって永遠のテーマと言っても過言ではないと思います。

今回はこの老化の正体について理解し、

さらにその対策を考えていきたいと思います。

・老化を知るための手がかり

・老化＝病気＝ストレス＝活性酸素

・その他活性酸素の発生

・老化とその対策

＜老化を知るための手がかり＞

体の中で明らかに老化をみることができるのは「顔」であるといって異論はないと思います。

この顔の老化、つまり皮膚の老化を手掛かりにしたいと思います。

ではどうして顔は他のところより老化を実感する（老化が早い）のでしょうか？

答えは簡単ですね、

日光、つまり紫外線に曝されているからです。

これに異論はないと思います。

しかし最近、

「紫外線は直接皮膚に作用していない」ということがわかってきたのです。

どういうことかというと、

皮膚に紫外線が当たると、そこにある酸素が活性化されます。

実はそれが炎症を起こしたり、コラーゲンを変性させて、いわゆる、しみ・そばかす・しわをつくりだしていたのです。

この活性化された酸素のことを活性酸素といいます。

まんまですね、この言葉をしっている方も多いかと思います。

真の犯人はこの活性酸素だったのです。

＜病気と老化とストレス＞

医学的に、

老化は「生理的老化」と「病的老化」の２つに分けられます。

「生理的老化」とは歳とともに自然に進む老化です。

「病的老化」とは病気などのストレスにより生理的老化が装飾されたものと定義されています。

病気が老化を進めているということはなんとなく理解できると思います。

ただ「病気はストレスになる」一方で、「ストレス自身は病気を引き起こします」。

つまり、病気は老化を進行させますし、

ストレス自身も老化を進行させているのです。

ちょっとわかりにくいですね。

そして、このメカニズムに関わっているのもやはり活性酸素だったのです。

詳しく考えてみたいと思います。

ストレス（精神的ストレスも含めて）があると体は副腎皮質ホルモンを合成しそれに対抗しようとします。

ところが、このホルモンの合成にも分解にも活性酸素が発生します。

つまりストレスがあるとそのたびに少しずつ少しずつ老化が進むということです。

病気、例えば風邪などの感染症の場合、

病原微生物が体に入るとマクロファージや好中球といった防御機構が働いてそれに攻撃をしかけます。

実はその武器も活性酸素です。

活性酸素を振りまいて攻撃しているのですが、

それが少なからず人体に影響しているのはご想像がつくと思います。

つまり感染症にかかるということも老化が進んでいるということになります。

先ほど、副腎皮質ホルモンは活性酸素と表裏一体、ということを書いたのですが、

つまり、自己免疫疾患やアレルギー（鼻炎・喘息）などステロイドと言われるお薬を使用する病気もすべて活性酸素が発生します。

＜その他活性酸素の発生＞

その他、活性酸素を発生するものとして、汚染物質・添加物・医薬品などがあります。

これらは肝臓で解毒（薬物代謝）されたり腎臓から尿として排泄されます。

実はこの薬物代謝の過程（チトクロームP450が関与）にも活性酸素が発生するのです。

これまで漠然と、添加物は体によくない！とか薬を漫然と服用するのはよくない！

と言われていた理由はこの活性酸素との関係だったのです。

そして一番重要なことですが、

実はエネルギー代謝の過程にも活性酸素が発生します。

我々が歩くのにも、ものを考えるのにも、食事をするのにも何もするにしてもエネルギーを必要とします。

それどころか、寝ている間にも心臓や肺は動いているので常時エネルギーが必要です。

そしてこれこそが一番初めにお伝えした生理的老化の正体なのです。

＜老化とその対策＞

ここまでくるとどうすれば老化を防げるか？ということが明確になってきたと思います。

「ストレスから遠ざかる、嫌だな、と思うことには近づかない」

これだけです、単純明快です。

具体的には

・紫外線を避ける。

・風邪を引かないよう予防する。

・嫌な人に近づかない、悪口を言わない、悪口を言う人に近づかない。

・無添加の食品を食べる

・漫然とお薬を続けない

などなど

ではそもそも活性酸素をやっつけるものはないのでしょうか？

その手掛かりを植物に見い出したいと思います。

植物もエネルギー代謝をしているので当然活性酸素が発生しています。

さらに日光の好きな植物は無制限に紫外線に浴びているのでなおさらです。

これはつまり、植物が活性酸素から身を守るための手段を持っていると考えられます。

そして事実、活性酸素除去物質をたくさん持っています。

それはビタミン（A・B2・C・Eなど）です。

我々はこれら活性酸素除去物質を摂取するために野菜を食べているといっても過言ではないと思います。

ただし現代の野菜はどんどんビタミンなどの栄養素は減っており全く期待できません。

だからサプリメントを推奨しているのです。

その他、人間は活性酸素除去酵素というものを持っています。それは、

マンガンを含むタンパク質で「マンガンSOD」と

銅と亜鉛を含むタンパク質で「銅亜鉛SOD」

の2種類があります。

つまり、これらのミネラルも意識して摂取することが大切です。

さらに、人体には嫌われものの尿酸やグルタチオンと呼ばれるたんぱく質も活性酸素除去物質として働きます。

ただしグルタチオンは歳をとると供にだんだん減っていくことが分かっています。つまり歳を重ねるどとに活性酸素に弱くなるのです。

以上、老化を防ぐには、

活性酸素の発生をできるだけ抑え（病気やストレスを避け）かつ、活性酸素に対抗する体を作る（ビタミンやミネラルを摂取する）ことが大切であると考えられます。

追記、活性酸素が体に働くと人体は「酸化」されたということになります。

そして老化・健康に重要なキーワードはこの「酸化」と「糖化」の２つにつきると思われます。糖化というのは字の如く糖の摂りすぎですね。