CSと診断され7年
たわいない日常を軸に
CSというフィルターを通して世界がどのように見えているのかを綴ります
CSの方も そうでない方も
こういう人もいるんだなという感じで気楽に読んで下さいね
※このブログでは読みやすさを考慮し化学物質過敏症をCS(Chemical Sensitivityの略)と表記しています。
先日の大雨で、庭に大きな水たまりができてしまいました。
(もともと雨水が溜まりやすい場所で、雨が止めばすぐに水は引きます)
咲いたばかりの夏水仙が、…あらら、かわいそうなことに…
でも、これはこれでキレイだなと写真をパシャパシャ。
今しか見られない光景だなーと、水面に横たわるお花を眺めていると、
………
「オフィーリア!!!」
と、なぜかミレーのオフィーリアを連想してしまったワタシ。
前回の栗からの縄文人といい、妄想だけで充分楽しめるなぁ、自分。
何しろ0円だし…
CSになって初めて読んだCS関連の本が『山内稚恵著 ある日、化学物質過敏症』でした。
このごろは、CSや香害関連の書籍はたくさん出版されているけれど、2015年頃、地元の図書館で化学物質過敏症と名前の付く本はこれ一冊しかありませんでした。
CSから来る身体の不調とそれに伴うストレスで、毎日気を張りながら働いていた頃、
家に帰り着く頃には疲労困憊で床に倒れ込み、一時間は横になって休まないと、食事をしたり、部屋を片付けたり、入浴したりということが出来ないほどでした。
就寝するまでの少しの時間、この本を読んでいると知らず知らずのうちに涙がこぼれてきました。
次々とおそわれる苦しい症状とのたたかい。
家の中の色んなものを処分して、愛着のあったオーディオセットも手放して、
親しく交流していた人たちと遠ざかって、
愛犬が亡くなって…
全てが自分の事のように感じられて、苦しくなってしまいました。
これから私は、何をあきらめなければいけないんだろう。
これから先、思いがけない所で、思いがけない事で、何かをあきらめなければいけない時が来るんだろうか…
あれから7年、今年8年目、人間いくらでも図太くなれるものだと思うのですよ。
当時、唯一気持ちが安らぐ時間が、週に一、二回通っていた岩盤浴で汗を流している時でした。
その頃は、汗を流すことで体内に溜まった有害物質を排出できると、本気で信じていました。
だって、岩盤浴に行った翌日は身体が軽くてシャカシャカ動けたから。(夕方にはグッタリして元に戻ってしまっていたけど)
でも最近は、汗を流すことによるデトックス効果はほとんどないという説の方が優勢のようで…
当時通っていた岩盤浴店でも、『当店使用の〇〇産のナントカ石は高いデトックス効果があります』って堂々宣伝してたけど?…あれま…
あれは血行が良くなることでリラックス効果を感じていただけのことだったのね。
どうりで、CS専門医のM先生に「最近は岩盤浴に行っているので、少し体調が良くなりました!」と話しても、キョトンとされたわけね。
ある時、町で唯一のその岩盤浴店が閉店することになり、そんな事にもひどく動揺してしまい
「岩盤浴がなくなってしまったら、これから何を心の支えに生きていけばいいの!!?」
と、えらい感傷的になっていたものでした。
今となっては、なんのことやら。
このごろなんて「私、化学物質過敏症ですけど、何か?」って気持ちでいるもんね。(あくまでも気持ちよ、キモチ)
もうムリ、これ以上どうにもならない!と思っていても、案外どうにかなるものだなぁと思うのですよ。
だから、いつかたくさんの人が、柔軟剤や合成洗剤の有害性に気が付いて、
安心・安全な日用品を求める声が、やがて大きな波となっていく未来を、私は信じているのです。
最近中古で手に入れた本。
ページをめくると鉛筆で書き込みが…
…これは消さないでおこう。