CSと診断され7年
CSを中心に日々感じたこと、思ったことなどを綴ります
最近の出来事、過去にさかのぼっての出来事
時系列ぐちゃぐちゃですが、出来るだけリアルにお伝え出来ればと思います
どうぞ、お付き合い下さいませ
※このブログでは読みやすさを考慮し化学物質過敏症をCS(Chemical Sensitivityの略)と表記しています。
先日、あるコンサートに行ってきました。
といっても別に内緒にすることでもないのですが、
夢グループ主催の『夢スター歌謡祭』
数か月前、新聞にこのようなチラシが折り込まれておりまして、
ふむふむ…歌謡曲・ポップス・グループサウンズ…昭和歌謡史を彩ったスター達の大型ユニットとな。
なんかスゴイ!!
歌手の写真の下に病名が書いてある!
なんかスゴイ!!!
先着100名限定 特別価格3500円税込…
これは行くしかない!…別に、誰かの熱烈なファンってわけでもないんですよ。
何となく知ってはいるけれど、幼少期に流行った歌がほとんどで、リアルタイムでの思い出はほとんどありません。私よりちょい上の世代向けなのかな。
でも昔から、自分とあまり接点のない世界を覗いてみたくなるところがあるんだな、私って。
気分転換になるし久々のお出かけだし、少々かったるい気持ちもあったけど、行ってきました。
会場を見回してみると、やはり一回りも二回りも年齢が上の人たちばかり。若者がいない。あ、ひとり若そうな人がいた…ん?でも付き添いかなぁ…
いつも思うのですが、年齢層高めの方たちの集団からは、あまり柔軟剤の香りはしません。
合成洗剤のようなニオイがするときはありますが。
もし、ひとりでも強い香りを放っている人が側にいれば、活性炭マスクをしていたとはいえ、マスクを通り抜けてきますもん。
それが全身が硬直するような香りの攻撃が、どこからもやってこない。
お出かけする時は、いつも首から下げる空気清浄機を携帯するのですが、この日は忘れてきてしまっていました。
こういうの↓
メーカーは違うけど、同じタイプの空気清浄機↓
CSさんで使う人ってあまりいないのかな?
途中で具合が悪くならないか心配だったのですが、
マスクを少しずらし、息を吸ってみても…うん、大丈夫!イヤなニオイがしない!
…
…
…
シニア万歳!!!
年輪を重ねた人間は、浮ついた柔軟剤の謳い文句に踊らされることはないのですな。流石です。
無事コンサートを見終わり、
いやー良かった!良かった!音楽の力はやっぱり偉大だった!
いろんな意味でジジとババたちは偉大だった!!
と上機嫌ついでに、コメダ珈琲に寄りました。
めずらしく食欲も増し多めに注文してしまいました。
ここで写真撮影に気を取られ、ナポリタンのソースをシャツの袖口に付けてしまいました。
これはシミになるなぁ、洗っても落ちなかったら、もったいないけど捨てるしかな…い…
いや、いや!…だめじゃん!『洋服を大切に着よう』って記事、ブログに書いたばっかりじゃん、私。
と、その足でドラッグストアに寄り、食べこぼしのシミが落ちそうな漂白剤を探しました。
怖い…でも、何とかしてシミを落としたい。
ワイドハイターかぁ…昔から使ってたけど、CSになってからは使わなくなったなぁ。
5分以上は、売り場に立ち尽くし悩んだと思います。
そして、シミを落とすためなら多少具合悪くなっても構わない!と
覚悟を決め選んだのが、こちら↓
ワイドハイターPRO『ツンとしないやさしい香りの酸素系漂白剤』
帰宅し、すぐに使ってみました。
うん、やっぱり頭の奥に突き刺さるような刺激臭がするなぁ…
※個人の感想です。
あれ?でも、頭がクラクラしない、吐き気もしない…
…結果、大丈夫でした。
何年前かな?いちばん身体がしんどかった頃に比べると、過敏性は収まってきたのでしょうか。
この調子で、ゆくゆくは香り付き柔軟剤も大丈夫になるかも…
…いや、ならないでしょうね。
香り付き柔軟剤に使われているイソシアネートはトルエン(←クリックするとウィキペディアに飛びます)の1万倍の毒性のある化合物ですもん。
毒を吸い込んで平気な身体になるはずがないし、むしろ、ならない方がいいと思いますし。
なので、これからも高残香性柔軟剤NO!香害NO!という姿勢を変えるつもりはありません。
最後に6月5日無香料の日も近いことですし、香害の問題点について書かれた書籍「香害」からの引用文を載せておこうと思います。
イソシアネートは、窒素(N)・炭素(C)・酸素(O)が結びついた「-NCO基」をもった有機化合物のことです。「トリレンジイソシアネート(TDI)」や「フェニルメタンレンジイソシアネート(MDI)」など、たくさんの種類があります。
(中略)
イソシアネートはごく希薄な吸入でもアレルギー性喘息や中枢神経系・心臓血管系症状を引き起こす毒性化合物で、過敏性を生じやすく、慢性の肺線維症・間質性肺炎の原因にもなります。
つまり、気体になったものをごく微量でも人が吸いこむと、目・皮膚・呼吸器などに炎症を起こし、涙が出たり、のどが痛くなったり、咳・息切れが激しくなったりします。繰り返していると過敏になり、どんな低い濃度でもひどい症状を再発するようになり、生命にかかわるような喘息発作が起きることもあります。
その毒性がどの程度のものか、イソシアネートが存在する作業環境で許される濃度をみると、よくわかります。(シックハウス症候群の原因物質の一つとして室内環境基準が設けられている)トルエンが50ppmなのに対し、トリレンジイソシアネート(TDI)はわずか0.005ppm。トルエンよりも1万倍も毒性が強いわけです。
このような物質ですから欧米では、40年ほど前から職業性喘息の主な原因として厳しい規制と啓発が実施されてきました。輸入品にも厳格な規制をしています。
しかし日本では、これまでは研究者も行政も無関心で、生活環境での規制はなく、使い放題です。
イソシアネートは以前から幅広い用途で使われてきました。固体の状態で「ポリウレタン」という合成樹脂になり、「発泡ウレタン」のマットレスや合成皮革の靴などになっています。液体の状態では、防水・さび止め用の合成塗料や建築用合板の接着剤などとして使われています。
このような使用によって健康被害も起きています。トンネル工事や室内塗装工事でイソシアネートに曝露して重症になった事例、近所の家の塗装で使われたイソシアネートを吸い込んで被害をこうむった事例などです。
これらの用途に加え近年、イソシアネートに新しい用途ができました。有効成分を徐々に放出して効果を長く保つための「徐放技術」に使われるようになったのです。
この技術は幅広い分野で使われています。錠剤・カプセル剤などの医薬品、ナフタリンや樟脳などの衣類防虫剤、電気蚊取りマット、石けん・洗剤などのサニタリー製品、化粧品、マーキングペン・スタンプ台などの文房具、徐放性農薬・緩和性肥料など数えきれないほどです。
芳香柔軟剤の場合、香り成分をごく微小なカプセルで包み込んでおけば、洗濯のさいに衣類(繊維)に付着し、着た人が体を動かすたびに香り成分(とイソシアネート)が放出されます。
こうしてイソシアネートは何の表示もないまま、私たちの身の回りに忍び込んでいます。昔ながらの香水や旧式のトイレ用消臭剤には何の反応を示さないのに、最近の芳香柔軟剤や消臭除菌スプレーではひどく具合が悪くなる人がいますが、その原因はイソシアネートである可能性が大きいといえます。
<引用元>
岡田幹治
2017年4月27日
「香害 そのニオイから身を守るには」
株式会社金曜日
103~105頁