にっぽん各地の今を生きる人を見つめる Dearにっぽん

この島ではトド、アザラシによる被害が後をたず漁師自ら駆除を行っています

厳しい冬は怪獣を供養する事から始まります

礼文島の北に位置する無人島

俵 静夫さん 88歳 半世紀以上トドとこの海で生きてきました。

向かうのは礼文島の北に位置する海鯔島の周辺

トドが海面に頭を出すのは息継ぎをするほんの一瞬トドの駆除は水産庁の

管理方針のもと数頭を制限して駆除が行われている

もう、名人芸だろうね、まず88歳で揺れる船に乗って銃を撃つのが凄い

いつも一発で仕留めるトドの苦しむところ見たくないんじゃないかな

礼文島は漁業の島

トドは仕掛けた網を食い破り魚を食べます、その被害額は毎年1億円を超える

越冬のためロシアから数千頭のトドが北海道に来る

俵さんが海の仕事を始めたのは12歳の時でした

小さい頃からトドが島に来たと言えば俵さんだべ。

俵さんは特別だ、学校さ行ってる暇ねえんだよ

仕留めたトドに胎児がいれば俵さんは剥製を作っている

トドは駆除はするけども腹の中に入ってる子供は全然つみもなけりゃ

悪くもない それが網を破ってるんじゃないから罪のないものを

殺してしまったと言うことで剥製に残してやりたい

昔ここにエキノコックスが流行ったわけだ 肝臓の病気でね

一般家庭の犬も猫も全部ハンターに殺してもらいたいと民家の人も

役場の方でも殺してくれって来たんだよ、殺し損ねた犬はロープを切って

自分の家に逃げて行っちまった..そこのオヤジさん

鉄砲打ちがこんな事して犬の苦しむところ見てみれ!凄く怒られた

トドの居る島 4月 俵さんには末期の肺ガンが見つかる

しかし手術はしないと言う

手術しても今のこの健康な状態には戻らないからと言われて

決められた時間しかないと、それで手術はやめようって...きかないの

海が好きなんですね、夏でも冬でも。

升田 晃生さん38歳 船舶診療所所長 始めはびっくりしました

海の仕事を本当に最期まで限界までやりたいんだと言う

強い意志を示されていましたのです。

俵さんは今でも4時間かけてトドをさばき肉と油を取り分けます

今年10頭のトドを仕留め漁をやめました

トド肉は今も礼文島の家庭で親しまれている

彼らは魚を食べて生きている動物で我々は魚を取って生きている動物

彼らだって魚がなくなれば死んしまう、我らだって魚がいなくなれば

漁師だって倒産するようなもんさ、取り合いだから

割り切れるような話ではないんだよね

 

礼文島では特産のウニの漁が始まった

これが本当の職場だからね、海がこいしくて

死ぬが死ぬまでやっぱり変わることないよなぁ~