高原のポニー C56 | 遠くで汽笛を聞きながら

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長野県小諸市にある小諸城跡公園、通称「懐古園」に静態保存されている蒸気機関車C56。

簡易線用として設計開発されたC12型をベースにテンダー式蒸気機関車として再設計され、

蒸気機関車終焉後も後継ディーゼル機関車の開発が遅れたこともあり、

比較的息の長い活躍を簡易ローカル線で行っていました。

八ヶ岳山麓を走る小海線で運用されていたC56型は小型軽快で高原地帯を走る姿が

小馬を連想させるので「高原のポニー」と呼ばれ、C56形の愛称「ポニー」はここから由来したものです。

小諸城跡公園に静態保存されているC56-144はかつて中込機関区所属し

小海線で活躍した1両で、起点となる小諸駅そばの小諸城跡公園で静かにその余生を過ごしています。




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C56-144       小諸城跡公園(懐古園)


小諸城跡公園駐車場の正面入口よりの展望。

紅葉に染まる木々に囲まれて、静かな佇まいです。




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C56-144       小諸城跡公園(懐古園)


当時からナンバープレートが赤だったのか不明ですが、

巨大なスノープロウを装備し、「高原のポニー」の愛称からは

想像も出来ないくらい、厳ついスタイルですね。




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C56-144       小諸城跡公園(懐古園)


小型機ながらも巨大なデフレクターやテンダーを連結し、

ある意味、蒸気機関車らしいスタイルを誇ります。

タンクロコC11やデフレクター非装備が主流だったC50等々から比べると

そのスタイルは蒸気機関車らしさを保っています。


今年の夏、高崎でC61が復活の汽笛を鳴らしたのは記憶に新しいところですが、

このC56、残念ながら保存状態はあまりよくないです。

あちこちに塗装の剥げが目立ちますし、製造工場銘板も剥がされています。

出来ることならもう一度、八ヶ岳山麓を走るポニーの姿を見たいところですが、

それは叶わない望みなのかもしれません。