佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。



脳卒中後のリハビリを行っていくなかで、歩行練習に取り組んだり、今も歩行練習に励んでいる方がいらっしゃるのではないでしょうか。



歩行練習を行うとき、「いつまで杖を必要とするのか?」、「何もつかまないで歩くにはどうしたらいいのか?」などの疑問を持っている方が少なくないと思います。



わたしの体感的には、麻痺が軽度だったり重度だったりは関連がないような気がしています。



もちろん、麻痺が重度で立つこと自体が難しい方がいらっしゃいますが、歩く時に杖が必要か必要ではないかという視点においては麻痺の重症度は関連がないような印象です。



今まで担当させていただいた方の中には、麻痺が重度であっても杖も装具も必要なかった方がいらっしゃいます。



また逆に、麻痺は軽いのに杖が必要な方もいらっしゃいました。



そのような経験則ですが、杖が必要が必要ではないかという点については、麻痺の重症度は影響がないのかと思っています。



このような疑問は、他の療法士の方も思っているようで、先行研究などが確認できます。



文献1)は学術発表の内容ですが、『麻痺側下肢の随意性と独歩獲得は必ずしも一致しておらず、麻痺側下肢で片脚立位が行えるかどうかが独歩獲得の要因であった。』と報告しています。



この報告では麻痺の重症度と歩行が独歩になるかならないかは一致していなくて、独歩の条件は「片足立が麻痺側の脚で片足立ちができるかどうか」であると言うことです。



先行研究がなかったり、マニュアルもないので、患者さんの状況をしっかり見定めていきたいと思っています。



引用・参考


1) 大西 徹也:脳卒中患者の独歩獲得に必要な身体機能




☆*:.。.最後まで読んでいただきありがとうございました.。.:*☆