佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。



脳卒中後の治療のために入院しているときは大丈夫でも、自宅退院後に食事の時間がかかったりむせやすくなったりしている方が少なくないと思います。



入院時は安全に配慮された食事をとり、場合によっては言語聴覚士や看護師の食事介助のもとに食べて、むせが少なかったり食べる様子を見てもらっていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。



自宅退院後は退院時に指導された食事の形態通りに食事をしていても、徐々に家族と同じ形態の食事が可能になることもあります。



しかし、ご自身の食事の能力外の食事を食べたり飲んだりしてむせたり、退院直後は大丈夫でも年齢を重ねるごとに食事がうまくいかなくなることも。



うまく飲み込めずにむせて口から食べ物をしっかり出すことができればよいのですが、うまく出せずに肺に食べ物が入り誤嚥してしまうと肺炎となる危険性があります。



脳卒中後の肺炎は、急性期の時期に約20%の方で発症するとも報告されています。



また、脳卒中発症後180日たった後でも8%の方で肺炎が残存するという報告もあります。



肺炎予備軍であったり肺炎予兆に関してはさまざまなチェックリストがパンフレットなどで公開されています。



出典:宇都宮市在宅療養パンフレット



パンフレットに記されている「硬いものが噛みにくくなった」「よく咳をする」については、飲み込みの問題かなとご自身やご家族が気がつくことが多いです。



しかし、食べる量が減ったり体重が減ったりすることについては「年のせいかな?」と思われる方が少なくないです。



チェックリストを見ていただき、気になった方はかかりつけ医や歯科医に相談していただくと安心です。



私は高齢の義父と同居していますので、チェックリストを意識して食事をみていることもあります。



まずは誤嚥性肺炎について知っておくことが大切だなと思っております。



引用・参考


1) 前島伸一郎 他:脳卒中に関連した肺炎:急性期リハビリテーション介入の立場からみた検討.脳卒中33巻1号(2011)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jstroke/33/1/33_1_52/_pdf



2) 宇都宮市在宅療養パンフレット(摂食嚥下編)

https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/600/ennge_panf.pdf



☆*:.。.最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆